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2018.07.20

キリンビール 横浜工場見学 -奈良ゼミ-

商学部2年 垣内萌恵、鶴田晴子(奈良ゼミ)

ゼミ活動の紹介
 奈良ゼミナールは、企業の価値を定量的に算出する「企業評価」を行っているゼミです。ゼミでは企業評価の基本的な考え方やその手法を学ぶとともに、実際の企業について調査・分析・評価を行っていきます。自分がいつも利用している企業やその株式にいくらの価値があるのかについて知るには、既に発表された財務数値だけでなく“将来の見通し”に関する情報が必要となります。その情報は自分で予想する必要があるため、私たちは単に評価の枠組みを学ぶだけではなく、企業が所属する業界の動向や企業の戦略、競合・海外企業の動向など様々な分析を行っています。
 私たち2年ゼミ生は、企業評価に必要な財務諸表の数値や財務指標の求め方などを基礎から学ぶためにテキストの輪読を行っています。また輪読に加え、自分たちが興味を持った企業を一つピックアップし、輪読で学んだ知識を生かした分析・発表を行っています。

工場見学レポート
 私たち2年生はゼミ活動の一環として、6月26日(火)にキリンビール株式会社横浜工場(神奈川県横浜市)へ工場見学に行きました。ここでは、実際の見学の流れを振り返りたいと思います。初めに、シアタールームで、ビールの歴史やキリンの辿ってきた歴史などを映像でみました。次は、ビールの原料についてです。主な原料は、麦芽、ホップ、水です。説明を聞くだけでなく、麦芽を試食することができました。香ばしい香りがして、味は想像より甘かったです。またホップに触れることもでき、割ってみると独特な香りが広がりました。ここでは、私たちがゼミで普段、原材料費として分析している部分であり、実物を見ることで原材料をより身近に感じることができました。次に、糖化の工程見学です。ここで、もろみという麦芽でできたおかゆをつくります。大きなタンクが数基ありましたが、工場内に人の姿はほとんどみられず自動化が進んでいました。固定資産や設備投資というものの実態を間近に確認することができました。
 次は、麦汁濾過の工程です。もろみを濾過し、麦汁を集めます。このとき最初に流れ出てきたのが、「一番搾り麦汁」だそうです。私たちは、この一番搾り麦汁と、その次に流れ出てくる二番搾り麦汁を試飲しました。一番搾りのほうが色が濃く、甘みが非常に強かったです。キリンが、一番搾りにこだわって作る理由が体感できました。

一番搾り麦汁(左)と二番搾り麦汁(右) 色が全然違います!

次に、発酵の工程をモニターで学びました。酵母が麦汁のなかで栄養を食べて増殖する様子や、そこからアルコールや炭酸ガスなどを作り出す様子が、タッチパネルで体験できました。最後に、パッケージングの工程を見学しました。缶が途切れなく流れてきて、自動で洗浄したり、一定量のビールをつめていったりしていました。一糸乱れぬコンベア上の缶の動きに、思わず見入りました。ここでも、人の姿はほとんどなく、進んだ技術による経費の効率化が感じられました。見学ツアーが終わった後、20歳以上の見学者は3種類のできたてのビールの試飲をさせて頂きました。できたてというだけあり、苦みも少なくフレッシュなおいしいビールでした。
 今回の工場見学を通して、身近に流通しているビールがどのようにできているかを知ったり、また自分たちが普段分析している財務諸表の数値が具体的に指すものを目で見て体感することができました。今回の経験を生かすことで、数値を計算しただけの漠然とした分析ではなく、より具体性をもった分析につなげたいと思います。

おなじみのキリンの前で記念写真
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