2020.10.29
記者おすすめの授業【ファッション・ビジネス論】編 vol.1
商学部4年 高柳 和花〔商学部の現場〕編集部記者
ファッション・ビジネス論と聞いて、何を思い浮かべますか? 大学ではなく、アパレルの専門学校で学ぶようなイメージがありますよね。 明治大学商学部では、簿記や経済学、経営学など商学部で学べるようなもののほかに、なんと大学では珍しくファッション・ビジネスを学ぶことができます。 ファッション業界に興味があるけど、専門学校に行くのはためらうという方にはぜひお勧めしたい授業です。現に私もそうでした! ぜひこの記事を読んでどんなことが学べるのかをチェックしてみてくださいね。今回は、この授業を担当する東野香代子先生と、受講していた4年横田理恵さんにお話を伺いました。また、受講者である私の体験談も記載します。
まずはお二人のプロフィールからご紹介します。
東野香代子 特任講師
フランス系アウトドアスポーツ日本支社勤務を経て、エルメスジャポンと福助で広報部長を務める。その後女性誌「ハーパースバザー」の副編集長を務めた。現在は、パリのファッション ビジネス スクール「モダール・インターナショナル」の日本代表と、2017年から明治大学商学部でファッション・ビジネスに関する講義を担当している。
- 授業後に撮影をお願いしたら、快く応じてくださいました!
横田理恵さん 明治大学商学部4年
受験生の頃、漠然とではありながらファッションに興味があり、ファッション・ビジネスが学べる明治大学商学部に入学。
1年次に、和泉校舎で履修できる特別テーマ実践科目「ファッション・ビジネス」と東野先生が受け持つフレンチ ファッション プログラムに参加。
2年次にはアパレル販売員のアルバイトを経験。来春から大手アパレルで勤務予定。
- キレイめファッションがお似合いの横田さん
東野先生にインタビュー
ファッション・ビジネス論とはどんな授業?
日本の学生が日常生活で体験できるファッションについては、授業ではほとんど取り上げません。私の実務の経験から、パリ発のラグジュアリーブランドの広報PR活動を中心に、異業種でも応用できる理論とその実践を学びます。
授業の目的
週一回の授業でファッション業界すべてのことを網羅するのは不可能です。 世界に目を向けて、ファッションの都と言われるパリを中心に歴史を学び、現在のブランドビジネスの概要を把握することを目的としています。グローバルな視点に立った上で、自分が興味のあることを見つけられたら良いと思っています。
どういった学生に受講してほしいか
例年、授業の初回に受講の動機を聞くと、「ファッションのことはまったく分からないのですが」という学生が必ずいます。謙遜しているつもりかもしれませんが、分かっていたら授業を取る必要はないので、自分が受講するモチベーションとして、少なくとも、ファッション製品あるいは業界の何に興味があるのかを、仮に決めてから授業や課題に取り組んで欲しいと思っています。
授業を通じて何を学び、考えてほしいか
ファッションは正解のない分野です。個人の考えや個性をどれだけ尊重できるかが、ビジネスにおいて成功の鍵になっています。マスマーケティングで一時的に売上を伸ばしても、持続可能な企業にはなれません。受験勉強の影響が尾を引いていて、正解をひとつ見つけようとする姿勢は、まずこの授業では忘れましょう。そして、ダイバーシティ、インクルージョンということを、ファッションを通じて考えられるようになれば良いと思っています。 ただし、課題レポートの提出では決められたとおりにして欲しいです。枚数やファイル形式、文法などに個性は出さず、あくまでも内容でお願いします(笑)。
実際にファッション・ビジネス論を受けてファッション業界に進んだ学生はいたのか
フランスでの2週間の短期留学プログラムであるフレンチファッションプログラムに参加した人で大手セレクトショップに就職した人がいます。 ファッション・ビジネス論の授業のほかに、そのプログラムでの少人数での特別な経験が就活にも生かされたのではないかと思います。ファッション業界に興味のある人は、ファッション・ビジネス論のほかに鈴木先生が和泉キャンパスで開講しているファッション・ビジネスの授業に参加している人が多いです。
(鈴木先生の授業についての過去記事 https://meiji-commerce.jp/2018/07/24/post-78.html)
- 授業で使用した資料
読者に向けて一言
ファッションは身近にある生活の一部ですが、ビジネス側に回ったときに、どのような事が必要なのかを考えるきっかけにして欲しいと思っています。私は長くフランスのラグジュアリーブランドの広報部長を務めて、その後、モード誌の副編集長も経験しました。共通しているのは、ビジネスパートナーたちとブランドの価値観を共有して、お客様を幸せにすることでした。幸福感は人によって千差万別あります。外観の美しさを追求する人、職人仕事に感動する人、素材の肌触りを堪能したい人、憧れのセレブと同じものを手に入れることを喜ぶ人、などなど。物質的な満足だけでなく、幸福感を伴う事業、それがファッション・ビジネスだと思っています。
いかがでしたでしょうか?
常にファッションの世界に身を置いてたくさんの経験をされてきた東野先生だからこそのお話が授業内でもたくさん聞けますよ。
次回は横田理恵さんのインタビューと、この記事の記者であり、ファッション・ビジネス論受講者の私の体験談をお伝えします!