ゼミ

2024.03.04

西剛広ゼミ インド(IIMB)研修に関する報告

3年 岡海月(西ゼミ所属)

2023.09.20

商学部商学科3年 岡海月

2023年92日から10日にかけて、西剛広ゼミナール3年生がインドのバンガロールで海外研修を行った。この研修は、インド経営大学院バンガロール校と明治大学が共同で行う研修プログラムである。バンガロールの印象と本研修の内容について記していく。

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画像①-2.jpg①インド・バンガロールの印象について
"水道水は飲むな""犬が可愛くても絶対に触るな""辛くない食べ物は聞かないと出てこない"そんな日本の常識とかけ離れた地で私の尺度と価値観は瞬く間に消失した。ホテルで目を覚ましカーテンを開けると目の前には賑わうスラム街。道路を挟んだ先にはトタン屋根が風で飛ばないよう石で押さえつけているような家が立ち並ぶ。
インドのシリコンバレーと呼ばれるバンガロールでは世界的なIT企業が乱立し、
市内はバンコク以上の騒音を奏でながら、自動車と人波が揺れ動き続ける。道路を挟み一方はスラム街、もう一方を見てみると大きなビル群が立ち並ぶ。同じ空間に異質な二つが共生する不思議な街並みである。その地で生活する人々も同様に、街中には粗衣を纏い物乞いをする人からスーツを着て颯爽と通り過ぎるサラリーマンまで。
天候は驚くことに、我々が訪れた9月は乾季真っ只中。気温はおおよそ20℃あたり。早朝は震え上がるほど寒い日もあるほどだ。シンガポールのような灼熱地獄を想像していた私は薄着しか持ち合わせておらず非常に後悔した。次回の研修隊には是非とも服装に気をつけるようにと伝えたい。

画像①-3.png画像①-4.png今回の研修でお世話になったインド経営大学院バンガロール校(通称IIMB)は一般入試の通過率がなんと2〜3%。毎年選りすぐりの500人のみが入学を許されるインド屈指のビジネススクールである。そんな素晴らしい教育機関との繋がりを築いてくださった先生と歴代の先輩方には頭があがらない。キャンパス内は晴好雨奇の青々とした緑が広がる。この大学は知る人ぞ知るインド映画「きっとうまくいく」の撮影地でもある。映画に登場した校舎で勉強しているという高揚感は何ものにも代え難いものだった。校舎は約100ヘクタールもあるそうで一種の恐怖心さえ芽生えた。校舎内は多くの学生が行き交い、点在する学食は学生の集いの場となっていた。聞こえてくる言語は英語以外にも数多くあり、学生数人に聞いたところ多くは少なくとも3言語に堪能であるらしい。恐るべきインド人達である。また興味本位で四則演算についても聞いてみた。彼らは4桁の掛け算まで脳内で可能らしく、教えてくれた学生には1〜9の数字が縦書きされた円柱がそれぞれ回転しながら噛み合う様子をイメージすると良いとアドバイスをもらった。全くもって意味不明である。

画像①-5.jpg画像①-6.jpgそんな刺激ばかりの地で私が心に刻んだ言葉が「Jugaad」である。
ヒンディー語で「想像的な問題解決の方法」を意味するこの言葉。道ゆく人々を眺めているだけで国民性なのだと気付かされる。限られたリソースや制約の中で、いかに効率よくその日中にタスクを終わらせるか。抱え込むように藁の束を胴体に差し込みバイクにまたがる人もいれば、最短ルートを通るために道を逆走し始めるドライバーも。大半のインド人は効率性で頭がいっぱいなのだそう。インド人のタスクをこなす量は異常である。
彼らの暗記力、決断力、発言どれにおいても日本で生きてきた私にとって想像を遥かに超える世界であった。問題に直面した際に、既存の枠組みやリソースの限界に囚われず、創造的かつ柔軟な思考で解決策を見出す能力。インドの人々が日常的に行うこの実践は、私にとって大学生活や将来のキャリアにおいて、大きな教訓となった。

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