授業

2024.10.14

特別テーマ実践科目C「地方の魅力をどう伝えるか:キャンプ企画を通じた協働の試み」成果報告会

中川秀一(担当教員)

埼玉県小鹿野町における地域協働活動の実践を通じたアクションリサーチの試みも4年目となりました。コロナ禍の下での地域調査とその成果の報告を中心にした活動でしたが、一昨年度からは農地を借りて、耕作放棄地減少のための粗放的農場の経営を模索する活動を開始し、昨年度からは小鹿野町の地域資源を活用したキャンプを企画することで地域の魅力を発信する活動に取り組んでいます。今年度も引き続き小鹿野町のレジャー・観光関係の各種事業者さんたちのお話をうかがいながら試行錯誤しつつ企画を進めています。

 6月16日には、埼玉県小川町と寄居町に研究視察を実施しました。小川町では、武蔵ワイナリー株式会社を訪問。ぶどう畑と 代表取締役の福島有造様よりお話をうかがいました。東京でのサラリーマン生活を経てワイナリー経営へと転じた社長の粗放的なブドウ栽培に向けた工夫は、私たちの農場での取り組みにも示唆するものがありました。また寄居町の有機農業や麦ストローに取り組む晴耕雨読さんらのグループを訪問して、その取り組みについてお伺いしました。

6月30日には、小鹿野町商工会青年部の方々を招いてキャンプ企画に関する意見交換会を行いました。私たちの企画説明と小鹿野観光の関口正明社長にお話しいただいた後、ディスカッションを行いました。企画に対する厳しいご意見を頂戴する一方で、励ましのお言葉もいただきました。いずれも受講生たちにとって意義ある経験になったと思います。

この科目の報告会は、8月に農場の収穫祭と併せて実施する計画でしたが、台風の影響で順延となり、9月20日にzoomで開催することとなりました。地域での活動の際にいつもお世話になっている小鹿野町集落支援員の本奈代子さん、地域における研究発表の場をご提供いただいている「おがの発大人の学校」主催者の宇佐川拓郎さんに専門委員としてご参加いただき、学生の最終レポートに対する講評をいただきました。収穫祭はその後、10月6日にようやく小鹿野町で開催することができ、日頃よりお世話になっている飯田松坂区の前区長の岩崎亀次郎さんや学生たちを応援して下さっている小鹿野町への移住者の橋本宏道さんなどにもご参加いただきながら、農場で収穫した玉ねぎやサツマイモを調理して振る舞いました。

キャンプ企画は、1130日に渋谷区笹塚仲町会の児童と保護者を対象に実施される予定です。

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6/16 寄居町晴耕雨読さんの農場を訪ねてお話をうかがいました。(撮影:中川)

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6/16 武蔵ワイナリーのブドウ棚の斬新な仕組みに目を瞠りました。

草刈りがなされていない...粗放的栽培法なのです。(撮影:中川)

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6/29 小鹿野町商工会青年部のみなさんとの意見交換会(小鹿野町長若集学校)撮影:小松周平

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10/6 小鹿野町実験農場収穫祭の様子(撮影:大津俊樹)

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キャンプ企画は11/30実施予定。受講生が作成中のチラシ。(作成:藤田千聖・田中凛)

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