授業

2025.12.24

大学って「退屈」? 商学部の特別テーマ実践科目で自分の学びを深めよう!コンサルティング編

商学部4年 黒古蓮 〔商学部の現場〕編集部記者

授業風景

商学部4年、〔商学部の現場〕学生編集部の黒古蓮です。

皆さんは、「大学の授業」と聞いてどんなイメージを思い浮かべますか? 私が高校の時は、「授業を座って聞き続けて退屈と思っていました。明治大学の商学部は、学生の「多様な学び」を非常に重視していて、一人ひとりの主体性を尊重する授業が多く存在します。今回はその中の一つである、特別テーマ実践科目について紹介します。この記事では樋渡雅幸先生が開講している「特別テーマ実践科目(コンサルティング実践)」について先生と実際に履修している学生へのインタビュー、そして授業風景の写真を通じてお伝えします。 

そもそもコンサルティングとはどういう仕事

簡単に言うと、会社やお店が抱えている「困りごと」を一緒に見つけて、解決方法を提案する役割を持つ仕事です。アドバイスだけではなく、実際に計画を動かすサポートをすることもあります。言わば「課題解決のプロ」と呼べるでしょう。企業やお店のお医者さんと言われることもあります。

樋渡先生へのインタビュー

―なぜこの授業を開こうと思ったのか教えてください

大手コンサルティング会社で働いていた際、知識を体系化し、実務に応用するためのケーススタディの重要性を深く学びました。こうした思考法や取り組みは、社会人になってから身につけるのではなく、大学生の段階から学ぶべきだと強く感じています。就活にも役立ちますしね。学生が早い段階でコンサルティング的な実践に触れることは、即戦力として活躍するうえで大きな武器になります。そうした思いを抱いていたちょうどその頃、大学で教える機会をいただいたため、開講するに至りました。

―授業の流れについて教えてください

春学期の授業では、まずコンサルティング基本的な流れや考え方をつかむことを大切にしています。そのために、コンサルティングのプロセスをステップごとに紹介し、それに合わせたケーススタディや企業からいただいたテーマに実際に取り組んでいきます。秋学期になると、一社のテーマを半期をかけて深掘りしながら、外部から講師を招いてお話をしてもらう機会を設けています。学生が社会のリアルな空気に触れ、外からの刺激を受けられるようにするのが狙いです。

―この授業ではどんなことが学べますか?

この授業では、社会に出る前に「社会でどんな力が求められるのか」という目標感をつかことを大切にしています。企業の方や外部の講師の方の話を聞くことで、自分では気づけなかった視点を得られたり、将来のキャリアについて考えるきっかけになったりします。社会に出ると、正解が決まっている問題だけでなく、形になっていない答えを自分で探していく場面が多くあります。そのため、この授業では知識を覚えるだけでなく、考える力や向き合う姿勢を身につけられるよう工夫しています。学生一人ひとりのレベルはさまざまですが、それぞれにとって大事な気づきが得られるよう、幅広い刺激を与えることを意識して授業を作っています。

―最後にどのような学生に履修してほしいですか?

この授業では、「こういう学生に来てほしい」という強い決めつけはありません。社会に出て積極的に活躍したいと考えている人はもちろん歓迎ですし、逆に将来の方向性に迷っていて「社会に出たらどうなるんだろう」と不安を感じている人にもぜひ受けてほしいと思っています。ただし、プロジェクトに参加しながら学ぶ授業なので、前向きに取り組む姿勢だけは必要です。周りと協力しながら頑張ろうとする気持ちがあれば十分です。実際、この授業には事業会社志望の学生もコンサルティング志望の学生も半々くらいで集まっていて、多様な背景の仲間と一緒に学べる環境になっています。悩んでいる人も意欲のある人も、お互いに刺激を与えながら成長できる場を目指しています。

商学部4年名出さんへのインタビュー

―講師は毎回変わりますか?

前提として、2/3がチームで課題に取り組む時間、1/3が講師を招くという授業構成です。そのうえで招く講師の方は基本的に毎回変わります。経歴はさまざまですが、過去に樋渡先生の授業を履修していた本校OBの方がいらっしゃることが多いです。

―この授業で得た一番の成果は何ですか?

業界を問わず役立つ問題解決のフレームワークを学ぶことができました。
発生した問題に対し、その原因となっている点を特定し改善することで問題解決するという一連の流れを実際にチームで手を動かしながら身につけていくことができます。

―そもそもコンサルティング業界志望が多いですか?

意外とそうでもなくて、体感50:50ぐらいだと思います。
特定のテーマに限らず、様々な課題への向き合い方を学べる場であるので、コンサルティング業界志望である必要ではなく、「自分がやりたい仕事としっかり向き合いたい」、「課題解決への向き合い方を身に着けたい」と思う人は歓迎される授業です

樋渡先生、名出さんありがとうございました。

講師に質問を投げかける名出さん
和気あいあいとした雰囲気
樋渡ポーズ(?)をして集合写真
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