ゼミ

2026.10.26

2026年10月24-25日に開催された日本経営工学会2026年秋季大会にて、加藤拓巳ゼミ学生が3件の研究を発表した。

 

著者:櫻井貴都,竹原実莉,田邉さやか,正村莉久,山内菜々実,加藤拓巳

題目:自動運転サービスにおける目的地検索を通じた非乗車時UXの有効性

概要:近年、自動運転技術の発展に伴い、車両の性能面での差別化が困難になる中、利用者の体験価値を高めるユーザーエクスペリエンス(UX)の重要性が高まっている。しかし、従来の自動運転におけるUXでは車内体験のみに限定されており、乗車前の目的地検索や移動計画といった非乗車時UXの効果は十分に検証されていない。そこで本研究では、目的地検索における待ち時間の提示方法や複数の目的地を統合したプラン提案が、自動運転の利用意向に与える影響をランダム化比較試験により検証した。その結果、移動時間のみに比べ、入店までの時間を提示する方が選択意欲を高める傾向が確認された。また、個別検索に比べ、目的地を統合したプランや体験を訴求したプランを一括提示する方が選択意欲を高める効果が示された。これらの結果を考慮すると、自動運転サービスの利用意欲を高めるには移動から体験までを包括したUX開発が求められる。

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 図1.待ち時間提示の実験に用いた画像(STUDY1) 

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図2.異なる時間提示による自動運転利用意欲の違い(STUDY1)

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 図3.複数目的地におけるプラン提示の実験に用いた画像(STUDY2)

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図4.ルートの提示方法による自動運転利用意欲の違い(STUDY2)

著者:中島李子, 中島菜津子, 坂田隼翼, 大澤綾, 吉山玄馬, 加藤拓巳

題目:AI概要による情報提示が商材の関与度によって消費者の購入意向に与える影響

概要:近年、AIによる概要(以下、AI概要)の普及により、検索画面内で意思決定が完結する「ゼロクリック問題」が進展している。その購入意向への影響は、消費者が商品に対して抱く関心やこだわりの程度である製品関与度によって異なると考えられるが、十分に明らかにされていない。そこで本研究では、高関与商材(マンゴージュース)と低関与商材(お茶)について、公式ウェブサイトとAI概要を提示した際の購入意向をランダム化比較試験により比較した。その結果、有意差はないものの、高関与商材では公式ウェブサイト、低関与商材ではAI概要で購入意向が高い傾向が見られた。本研究は、企業が製品関与度に応じて、公式ウェブサイトへの誘導とAI概要への対策(AIO対策)を使い分けることの重要性を示唆している。

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図5. オンライン調査に用いた画像

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図6. 商材関与度と情報掲示媒体による購入意向

著者:星野花音, 白岩あんず, 高橋比菜, 中川結友, 松岡琉星, 加藤拓巳  

題目:地図アプリにおける写真と口コミ返信が店舗魅力に与える影響の検証

概要:近年、店舗選択の評価媒体は従来の口コミサイトから地図アプリへ移行している。従来の媒体ではテキスト中心の星評価が重視されたが、虚偽情報の懸念や客観性が課題であった。これに対し地図アプリでは、店舗側が代表写真を任意設定できた従来と異なり、一般ユーザーの投稿写真からトップ写真が自動選定されるため、無関係な写真が表示されるリスクが生じる。そのため企業には、視覚情報の継続的監視や是正といった能動的管理が求められる。さらに、視覚情報のみでは補えない信頼性を補強するため、顧客との双方向対話が不可欠となる。本研究はこれらを検証した。Study 1では適切なトップ写真が星評価を補完し店舗評価や来店意図を有意に高めることを提示した。Study 2では返信の個別性と頻度が店舗選択確率を有意に高めることを実証した。本研究は、地図アプリ時代の視覚情報と継続的対話を含めた総合的評判管理への体系的転換の必要性を示す。

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図7. H1オンライン調査に用いたクリエイティブのイメージ

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図8. H2オンライン調査に用いたクリエイティブのイメージ

 

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