授業

2025.12.17

マーケティング管理論にて株式会社日経リサーチ執行役員 小牧知志氏の講演

マーケティング管理論にて株式会社日経リサーチ執行役員 小牧知志氏の講演

20251215日に、加藤拓巳准教授の担当するマーケティング管理論にて、株式会社日経リサーチ執行役員 小牧知志氏に、「AI時代のマーケティングリサーチのあり方」をテーマに講演して頂いた。

<講演概要>

  •   マーケティングリサーチは、時代に応じて、その方法が常に変化していく。2000年代初頭にアジアで発生したSARS感染症によるパンデミックで、対面でのリアルのリサーチ手法からオンラインに急激に変革していった。ビッグデータを用いた顧客理解のサービス開発は2010年代に始まり、COVID-19の際にはデプスインタビューですらオンラインで行う方法につながっていった。
  • 現在は生成AIによる変革期にあり、電通のPeople Modelや日経のAI世論調査の例にあるように、人間ではなくAIパネルに聴取する手法が台頭している。調査票を基に人間に一回一回聴取することがなくなる一方、コストとスピードが大幅に向上するため、企業の意思決定プロセスも「AIでシミュレーションし、最後に人間で検証する」形へ変化しつつある。
  • AI活用は市場理解に留まらず、構造化された競合企業のディスクロージャー情報や、自社の経営計画・議事録などを含めた3C情報を意思決定者に提示し、将来を予測する世界観になりつつある。進化の中で生き残るものは、一番強いものではなく、一番頭が良いものでもなく、一番適応できるものであり、マーケティングリサーチ業界も、経済インテリジェンスやビジネスインテリジェンスを伴った迅速な意思決定支援へと変化に適応し続ける必要がある。
  • 変化の激しい時代で自身のキャリアの自由度を高めるには、専門スキルを身につけるべきである。その際、マーケティングリサーチやデータサイエンスは業界を問わず、確固とした強みにできる。また、よりマーケットの大きい海外調査の機会があるため、グローバル志向のキャリアをつくりやすい。

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<プロフィール>

株式会社日経リサーチ執行役員デジタルキュレーション本部担当

小牧知志

企画・営業担当として輸送用機器、金融機関、IT、不動産・空港を含むインフラ関連のプロジェクトに従事。調査・財務・非財務情報を統合した企業評価に取り組む。日本経済新聞社広告局出向、シンガポール・上海勤務、ソリューション本部本部長などを経て2025年より現職。JCSI(日本版顧客満足度指数)利用推進パートナー。JMRA理事。

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<この記事に関連するページ>

株式会社日経リサーチ Webサイト:https://www.nikkei-r.co.jp/

小牧知志氏 SNSX):https://x.com/s_komaki_nkr

小牧知志氏 note: https://note.com/satoshi_komaki/all

 

加藤拓巳准教授Webサイト:https://takumi-kato.com/

 

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