研究
2016.07.20
水野勝之教授らオーストラリアで研究発表
水野 勝之
7月5日―7日にオーストラリア国立大学で開催されたASIAN STUDIES ASSOCIATION OF AUSTRALIA (ASAA) 21ST BIENNIAL CONFERENCE で研究発表をしました。商学部の卒業生や商学研究科の受講生らとの共同研究の報告を行いました。我々の発表のテーマは、日本の林業についてでした。
発表者:Katsushi Mizuno
Go Igusa(商学部卒、大学院商研博士前期課程修了、松山大学准教授)
Takumu Doi(商学部卒、明治大学客員研究員)
参照: http://www.meiji.ac.jp/shogaku/kawaru/mess37.html
Jun Omata(昨年度商研の授業を受講。明大大学院政経研博士課程前期在学中)
テーマ:Relation between Total Factor Productivity and Utility
学会名:ASIAN STUDIES ASSOCIATION OF AUSTRALIA (ASAA) 21ST BIENNIAL CONFERENCE
日時:2016年7月3日
場所:オーストラリア国立大学(オーストラリア、キャンベラ)
今回の研究内容を簡単に言いますと、「林業に従事している人たちは技術の取入れが少し遅れている。国民みんなで日本の木材を高く評価して盛り立てると、林業に従事している人たちもより一層やる気になって技術を取り入れ、もっとたくさんの木材が生産できる。そうすると、もっと多くの労働者が林業に必要になり、日本の雇用ももっと増える」というストーリーです。この言葉だけで十分と思うかもしれませんが、研究は評論ではないので、そうはいきません。研究の世界では、裏付けをしっかりしなければなりません。まず、経済理論を使って日本の林業の技術の進歩が遅れていることをデータで言わなければなりません。次に、その遅れている原因が何かを調べなければなりません。その原因がわかったら、またまた経済理論を使って、その原因を解決する方法を考案し、日本の林業の従事者がやる気になり、生産が増えるよう提唱していきます。
- オーストラリア国立大学入口
解決の方法
国民が国産材を見直して高い評価をすること。そうすれば、林業の人たちもやる気が出て頑張ってくれる。
小説家は文章で物語りますが、上記の内容を経済学者は経済モデル(経済を式や図で描写したもの)で物語ります。 研究では、他の人が作った理論をそのまま使うこともありますが、それはあまり感心しません。やはり自分で新たに創り出した理論を使うべきだと私は思います。今回新たに我々が作った理論は、私と共同研究者の苗字の頭文字をとって、MAIDO-I型モデルと名付けました。新しい星を見つけると自分で名前をつけられます。社会科学でも、そのわくわく感が実感できます。
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