研究

2019.12.25

デザイン思考の国際シンポジウム開催

菊池一夫(教員)

 2019年12月21日(土)午後2時より明治大学駿河台校舎リバティタワー1065教室で、デザイン思考の国際シンポジウム(「デザイン思考の日本のサービス産業への適用とリフレーミングの重要性」)が開催された。デザイン思考は人間中心の設計思想で、組織にイノベーションを起こす方法として注目されている。

 まず本学商学部長の出見世信之教授から開会のあいさつが行われた。そしてビクトリア大学経営学部のDavid Dunne教授が「Implementing Design Thinking in Organizations: An Exploratory Study」という論題でデザイン思考の重要性とそのフレームワーク、組織に導入するにあたっての問題点について報告を行った。続いて、菊池一夫教授(明治大学商学部)より「デザイン思考の日本のサービス産業への適用とその課題」の研究報告がなされ、デザイン思考の研究潮流とその特徴、日本のサービス業への適用の問題点が指摘された。

 その後、酒井理教授(法政大学キャリアデザイン学部)から「デザインシンキングによる商店街組織イノベーションは可能か」と、大下剛助手(明治大学商学部)による「デザイン思考の視点から見た物流企業の取り組み―ヤマトグループ総合研究所の事例―」の2つのケース報告がなされた。

 そして上記の報告者とともに庄司真人教授(高千穂大学商学部)と町田一兵准教授(明治大学商学部)も登壇して、ダン教授を交えてデザイン思考を日本のサービス産業に適用する場合の課題についてパネルディスカッションが行われ、小規模な実験とその成功体験を語ることが大切であることが確認された。当日は43名の来場者を集めて会場からの質疑も活発に行われた。

 この国際シンポジウムはJSPS科研費 17H02576「顧客エンゲージメントによる価値共創モデルの解明」(研究代表者:井上崇通)によって助成された。また明治大学サービスマーケティング研究所主催、日本経営診断学会サービス化診断グループ共催、明治大学商学部・明治大学大学院商学研究科、日本物流学会物流新イメージ研究会・ロジスティクスフロンティア研究部会、地域デザイン学会、日本経営診断学会関東部会の協賛で行われた。

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