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2020.07.01

【2019年度第2回商学部スノーピーク研究・実践奨励金 成果報告書3】「明治大学をフェアトレード大学に」②

長 大河、千頭井 悠輔、安田 奈央、李 云熙

 静岡県浜松市にあるフェアトレード大学の静岡文化芸術大学とフェアトレードダウンである浜松市へ調査に行ってきました。フェアトレード大学とは、フェアトレードを推進していると認定された大学のことを指し、現在日本では北海道にある北星学園大学と、今回訪れた静岡県静岡文化芸術大学の2校存在します。

 調査の目的は3つあります。1つ目、実際のフェアトレード大学を見学し、フェアトレード大学設立に貢献した教授のお話を伺い、明治大学をフェアトレード大学にするためには具体的に何をすべきかを明確にすること。2つ目、フェアトレード大学設立に貢献した当時の教授の志や困難を聞き、自分達の活動へ活かすこと。3つ目、浜松市自体もフェアトレードタウンとして知られています。行政の取り組みやフェアトレードに関連した小売店の見学も行いました。

 静岡文学芸術大学は、下澤教授と学内の学生団体「リトルアース」を中心とし、様々フェアトレードの広報活動に努めていました。大学内でのフェアトレード商品の販売していたことは勿論、フェアトレードタウンである浜松市の商店街や自治体と協力し、多方面で展開していた点が最も印象的でした。また、静岡文学芸術大学の下澤教授とのインタビューを通じて、フェアトレード大学認定後の実際の認識の変化や、効果について詳しくお聞きすることができ、フェアトレード広報活動に向けてのモチベーションが大きく上昇しました。今回の経験を活かし、明治大学のフェアトレード大学認定に向けて、活発に活動していきたいと思います。また、スノーピークの奨励金を受けて、フェアトレード大学認定に向けて何が必要かを学ぶため静岡文化芸術大学に行かせて頂きました。静岡文化芸術大学では、学内の至る所にフェアトレードに関するものが多く設置されてあり、特に大学内の売店でのフェアトレード商品ゾーンが印象的でした。多くの種類のフェアトレード商品があったり、オリジナルの商品があったり、私たち小林ゼミナールが目指している目標像が静岡文化芸術大学にはありました。また、下澤教授とお話をさせていただき、フェアトレード大学認定のために何が今必要なのか、何をすべきなのかを学ぶことができ、大変貴重な体験となりました。明治大学をフェアトレード大学に認定させるため、この経験を生かして努めていきたいと思いました。

 私たちの今後の課題を、フェアトレード大学への認定基準5つに沿って説明します。

 1つ目のフェアトレードの普及に努める基準では、サークルなどの誰でも入れて主体的に活動できる機関をつくることです。2つ目のフェアトレードの普及を図るキャンペーンやイベント、並びにフェアトレードに関する研究、教育活動がキャンパス内外で行われているという基準では、活動の規模を意識しすぎることはなく、継続的に活動を行うことが必要だと考えました。3つ目の基準は大学当局がフェアトレード製品を調達していることです。調達が一番難しかったとお聞きしました。調達面で出た案としては、名刺や卒業証書、試験期間中の監督官のコーヒーをフェアトレード産品にすることがあがりました。4つ目の複数のもフェアトレード産品を調達しているとうい基準では、継続的に販売するのが難しいところであるため、お土産とかに買ってもらえる大学名や特産品がいいというアドバイスを頂きました。5つ目のフェアトレード憲章を作策定し、学生自治会などの第三者が賛同しているという基準は、一番難しく、静岡文化芸術大学では、イギリスとは違い、理念的な憲章を作ったと教えていただき、今後の参考にしようと考えております。

※この研究は,株式会社スノーピーク社長・山井太様(1982年商学部卒業)からの寄付を原資とした「商学部スノーピーク研究・実践奨励金」の給付を受けて実施されました。

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