2020.07.31
齋藤美和子(担当教員)
特別テーマ実践科目「ビジネスサービス」の授業では、文章を書くことを通して自分の考えを整理し、論理的思考力を鍛えていくことを目指している。春学期の集大成として成果報告会では、学生は2000字のコラムを書いて発表した。課題は「駿河台校舎周辺」とだけ提示し、まだ通ったことのない駿河台校舎周辺について各自オリジナルのテーマを設け、情報を収集し文章として表現した。コラムの指導には観光サイトを運営する株式会社ホリデー執行役員の小野村様にお願いした。履修者のオリジナルテーマは以下の通り。
1人目は、「都会の頑張っているあなたへ、御茶ノ水でつかの間の癒やしを」をテーマに、働く人々へ「癒し」にスポットを当てて文章を構成。学生街の印象が強い同地域を、社会人という角度から切り込んだ。癒しスポットを大中小の3つのカテゴリーに分けて執筆した。
2人目は、「魅力が渋滞"神田"の街」をテーマに、神田のシンボルともよべる古本屋、楽器屋、スポーツ用品店を取り上げた。なかでもなぜこの地域に古本屋が多く集まったのかを独自の視点で分析・調査し文章で表現した。
3人目は、「神保町さんぽ」をテーマに実際の散歩コースをコラム内で提案した。聖橋、神田古書店街、神田明神、洋食屋ランチョン、老舗純喫茶ラドリオ、神保町ミニシアターといった個性豊かなスポットを「散歩」をキーワドにつなげてコラムにした。
4人目は、「神保町に愛され、お客を愛した"さぼうる"〜65年の歴史が詰まった皆んなの喫茶店〜」をテーマに喫茶店1店舗をフォーカスしてコラムを作成。学生自身も訪れたことがある喫茶店であるがゆえ、臨場感のある内容になった。
5人目は、「お家でおいしく。神保町テイクアウトラリー」をテーマにした。コロナ禍で外食が思うようにできない中テイクアウトに着目し、同地域でお持ち帰りのできる店舗を探しコラムにした。ただのお店紹介ではなく、スタンプラリーの仕組みを導入することで、神保町グルメをもれなく楽しむことができる内容になっている。
6人目は、「神保町エリアでのんびりとした1日を」をテーマに、普段は学校の行き帰りで通り過ぎてしまうであろう街をゆっくりと見て回ることを提案した。時間がある人を対象に、最終的には飯田橋の方まで徒歩で散策できる内容でコラムを作成した。
7人目は、神保町で唯一の児童書専門店&カフェである「ブックハウスカフェ」を取り上げてコラムにした。古本屋のイメージが強い同地域で、あえて児童書を扱うお店に着目。学生本人が店舗を訪れ、お店の雰囲気やカフェのメニューなどを紹介するだけでなく、"大人が読んでも面白い絵本"をテーマに自らセレクトした本の紹介まで行った。
コラムのプレゼンテーションでは、「テーマを選んだ理由」「2000字書いてみての感想」についても発表した。春学期を通して3つのコラムを作成したが、回を重ねるごとに学生の文章力・思考力が向上しているのが見て取れた。秋学期は更に難度の高い文章を書くことに挑戦していく。