授業

2020.07.31

齋藤美和子(担当教員)

 特別テーマ実践科目「ビジネス実践」の成果報告会で「神奈川県三浦市に賑わいをつくる」というテーマのもと、4つのグループ(1年生:2チーム 2年生:2チーム)に分かれて地域課題解決提案を行った。それぞれが課題に対して仮説を立て、そこに基づきデータを収集し、自分たちの提案につなげていった。事前に複数のテーマのなかからグループごとに取り扱いたい題材を選択してもらい「半島ライフの提案」と「観光資源の発掘」の2テーマを各チーム掘り下げることとなった。

 中間発表、最終発表では三浦市の市役所の方に授業にお越しいただき、学生のプレゼンテーションを講評していただいた。その他授業に複数回ご参加いただき、学生からの質問に答えていただいたり、アドバイスをいただくなどの機会を設けた。

 1グループは、三浦市への移住者を増やすための施策として、バスツアーの企画を行った。既にトライアルステイへの入り口として移住希望者へのバスツアーは行われている。しかし、現状のツアーは三浦市全体を浅く広く回るだけの内容になっており、これでは移住を決断する要素にかけてしまうとの課題分析を行った。そこで学生自らSNSを活用して320名へアンケートを行い、移住に対する意識調査をし、移住へのハードルの高さを払拭できるようなプラン「移住体験バスツアー」を企画。三浦の三つの地域での暮らしをそれぞれ二日ずつ(計6日間)体験してもらうスタイルを提案した。

 2グループは、「城ヶ島を三浦市ならではの観光スポットとして盛り上げる」というテーマに取り組んだ。現状の城ケ島を分析し、課題点として「街並みが古びた印象」「長時間滞在が難しい」「若年層不足」「自然活用の施設不足」の4つの項目を挙げた。その課題を払拭する案として、グランピングの提案を行った。城ケ島の自然を活かせるだけでなく、他のグランピング施設との差別化を念頭にオリジナリティのある提案を行った。城ケ島にある海上釣堀や城ヶ島ダイビングセンターと連携することで、城ケ島の魅力を最大限に引き出すプランを提案した。

 3グループは、移住者を増やす施策として「トライアルステイの二段階制」を提案した。ターゲットをテレワーカーや休職中の人(とその家族)とした。現在のコロナ禍でテレワーカーは増加傾向にあり、同時に移住希望者数も右肩上がりである。今回の対象地域である三浦市も同様であることをデータで裏付け、「LIFE STAGE」と「WORKING STAGE」の2段階プランを提案した。またトライアルステイを体験している人への営業活動に対しても課題分析を行い、より良いタイミングで営業を行うことで移住へつなげる施策を提案した。

 4グループは、三浦市における観光消費額を上げることを目標にウェルネスツーリズムの提案を行った。現状の三浦の観光手段として人気の「三崎マグロ切符」が抱える問題点を洗い出し、新たにサイクリングを軸においた周遊性の改善が見込めるプランを提示した。三浦半島は交通の便が良くない為、車がないと観光できる場所が限られてしまう。自転車で半島を周ることで、三浦の自然を堪能できるだけでなく、気軽に各スポットへ立ち寄ることができる。結果、消費額を上げることができるという提案を行った。

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