2021.09.21
特別テーマ実践科目「転換期のビジネス」の成果報告
中山 千尋(担当教員)
2021年7月12日、春学期特別テーマ実践科目「転換期のビジネス」の成果報告会を駿河台キャンパスで行った。中外製薬株式会社サステナビリティ推進部社会貢献グループの皆様にご協力頂き、「障がい者スポーツを通じた共生社会の実現」をテーマに、グループで課題解決案を提示した。グループ発表の後、質疑応答を行い、中外製薬株式会社様よりご講評を頂いた。
本講義では、グループで「共生社会とは何か?障がい者スポーツを通じて、どのように共生社会実現につなげていくか?」について調査を行い、議論を重ねた。中外製薬株式会社様のご協力のもと、車椅子パラリンピックチェアスキー選手とデフサッカー選手に、インタビュー調査を行った。グループで企画案を考えるにあたり、中外製薬株式会社様に、授業に何度もお越し頂き、質疑応答の時間を設け、中間発表と最終発表では貴重なコメントを頂いた。
成果報告会では3班が、下記の通り発表を行った。
1班は、共生社会に向けて「健常者の障害への理解不足」が課題であるとし、障がい者と健常者の関わりの場が必要とした上で、大学生をターゲットとしたスポーツハッカソンのイベントを提案した。スポーツハッカソンとはハック(Hack)とマラソン(Marathon)を組み合わせた言葉で、普段は別々の場所で活躍している人が、提示されたテーマに対して自分たちのスキルを活用し、何らかの成果物を作り上げることを目的とした、参加型のイベントである。企画案は、「健常者の大学生と肢体不自由の障がい者が活躍するスポーツ」を参加者と生み出すイベントである。
2班は、「健常者が障がい者に対して当事者意識を持っていない」という問題に着目し、障がい者と健常者が一緒に歩くウォークラリーイベントを提案した。健常者が、車椅子に乗るなどし、実際に障害を体験することで、バリアフリーマップを作り、それを地域に発信する。物理的バリア、制度的バリア、文化・情報面でのバリア、意識上のバリアを視野に入れることで、障がい者のみならず、子育て世代や高齢者にも優しい地域社会を目指す。
3班は、共生社会とはダイバーシティであるとし、健常者と障がい者のボーダレス社会の実現に向けて、パラスポーツとEスポーツを組み合わせた小学校教育向け交流型スポーツイベントを提案した。