学生生活

2021.12.21

現役明大生のグラフィックデザイナーにインタビュー

商学部3年 山浦 有智〔商学部の現場〕編集部記者

明治大学商学部のさらなる魅力を知ってもらおうと思い、入学前と入学後でどのような変化があったかについて私の友人に取材をしました。

「明治大学商学部には人生の選択肢を広げる様々なきっかけがある」ということを発信していきますので、是非一度、記事を読んでいただけたら嬉しいです。
前回は、現役明大生の写真家に取材していますので、興味がある方はこちらをご覧ください。

今回は、明治大学商学部在学中でグラフィックデザイナーとしても活動している松藤 暁彦さんに取材をしました。なぜ明大生がグラフィックデザイナーとして活動しているのか。グラフィックデザイナーを志したきっかけは何なのか。そんな疑問に答えてくれました。

作業している様子

グラフィックデザイナーとは

簡単に自己紹介をお願いします。
(松藤さん)はい。明治大学商学部に在学中の松藤暁彦です。現在は、イラストレーター、グラッフィクデザイナーとして活動する傍らでアパレルブランドを立ち上げ、デザイナーとしても活動しています。

かなりカタカナが出てきますね(笑)。高校生の読者を対象とした記事ですので、簡単にイラストレーターとグラフィックデザイナーの説明をお願いしてもよろしいでしょうか。
(松藤さん)はい。写真・動画・絵画・イラスト・文字などを同一画面に構成する人のことです。情報を視覚的に第三者へ伝えることを大切にしています。

なるほど。
(松藤さん)簡単に言うと、ロゴを作ることや雑誌のページ、教科書のページ、アーティストのジャケット写真に至るまでの画面や紙面の"画"を作る人ですね。

大変わかりやすく説明してくださり、ありがとうございます。
ちなみに、松藤さんがイラストを始めたきっかけは何ですか。
(松藤さん)祖父が無類のアート好きであったこともあり、昔から兄弟そろって絵を描いてばかりいました。兄は美術系の大学に進学し、私は明治大学に通う傍らアーティストとして活動していることを鑑みると、私は子供時代からアートに触れる機会が多かったように思いますね。

そうなんですね。子供の時から家族の影響でアートに触れられていたんですね。お兄さんは美術系の大学に進学されたみたいですが、なぜ松藤さんはお兄さんのように美術系の大学に進学しなかったのですか?
(松藤さん)私と兄の決定的な違いを挙げるとすると、私は洋服が好きだったことです。作品をキャンバスの上に載せることに関心もありましたが、私は洋服とアートを掛け合わせたものが作りたいと思っていました。最終的に洋服を売るにはビジネスの部分が絶対的に必要だと思ったのが総合大学を目指したきっかけですね。加えて、将来の選択肢を狭めたくないという思いもありました。アートやアパレルで生きていくと決めきるのはあまりにリスクが大きいと考えていたので。それに、奇人の兄を真似したくないみたいな妙な反抗もありましたね(笑)。

松藤氏がデザインを担当したポニーキャニオン所属アーティスト"Kroi"の物販Tシャツ

高校時代~明治大学に進学しようと思ったきっかけ

そうなんですね。ビジネスの視点を学ぶことと選択肢を広げるという理由から大学進学を志望されたんですね。大学の中でも、なぜ総合大学の中で明治大学の商学部を選んだのですか?
(松藤さん)さっきも言いましたが総合大学に行くというのは自身の中で決まっていたので、自分の学びたいことが学べる大学として見つけたのが明治大学商学部です。そういった意味でファッションビジネスを学ぶことが出来る明治大学商学部は当時の私にとって魅力だらけの学校でした。

ちなみになんですけど、松藤さんはどんな高校生でしたか。
(松藤さん)ザ・サッカー少年でしたね。高校時代は趣味のレベルで絵を描いていましたが、基本的に3年間ずっと球を追いかけてました(笑)。丁度高校に入学する手前くらいから洋服は好きだったんで、よく買い物する高校生でしたね。

2021年5月に開催された個展の様子
展示作品
展示作品

明治大学に入学してからの変化

そうだったんですね。意外です(笑)。てっきり、グラフィックやデザインに没頭されていたのかと思っていました。では、実際に明治大学商学部に入学されていますけれども、入学してから変化したと感じるのはどのようなことですか。
(松藤さん)入学してからは生活が一変しましたね。一年目から特別テーマ実践科目のファッションビジネスを受講して学びつつ、並行してアパレルブランドを立ち上げました。イベントでのポップアップやオンラインを通じて販売して、そういった活動をしていく中でコミュニティもどんどん増えていきました。最近では複数の古着屋や飲食店からアートワークの展示やポップアップの打診を受けることも多くなりましたね。表参道で自主企画のイベントもあり、とても忙しい日々を送っています。

松藤さんの運営するアパレルブランド"sqpc"のルック

商学部の授業~将来について

すごく精力的に活動されていますね。特別テーマ実践科目のファッションビジネスを履修されていたんですね。ファッションビジネスを履修していて良かったと思ったことはありますか。
(松藤さん)まずは、アパレル業界の知識はもちろんのこと、どう洋服を販売するのか、どうブランドを広めていくのか、どのように管理してくのかといったアパレル業界の動きやメソッドを詳細に学んでいけることです。しかも、私の場合そういった学びをすぐに還元できる場所を持っていたのでそれはすごくありがたかったですね。また、普段では絶対会えないような豪華な講師陣も魅力の一つだと思います。そういった方の話は説得力があり、非常に勉強になります。真面目に講義を受けていれば、講師の方との深い交流もできるので、洋服に興味のない学生にも勧められる講義の一つと言えますね。でも一番大きかったのは講義を通じて出会えた同じような志を持っている学生たちとの交流ですね。「ファッションビジネスを受けて総合大学で何かをしたい」って考えている学生は皆熱量が高くて、とても刺激になりますし、そういった子たちと一緒に何かコラボできるのが本当に楽しかったです。

そうなんですね。実際に学んだことが自分のやっていることに反映できるのはいいですね。そのファッションビジネスの中で最も面白かった授業の内容はなんですか。
(松藤さん)マーチャンダイジング・マップの授業ですね。ブランドの在庫、お金管理に関する授業です。普段はブランドの内情の部分は中々知ることができないものですが、そこを詳細に教えてもらったことで今の自身のブランドの運営にもそこで学んだ知識が非常に役立ってます。

たしかに。どのようにブランドが形成されていくのかや、ブランドに込められた想いなど、普通の大学生が学べないことを学べてとても面白そうですね。最後の質問になりますが、将来はやはりグラフィックやデザインに携わる職業に就こうと考えていますか。
(松藤さん)
入学前は、将来はなんとなくファッションに携わりたいくらいの考えだったんですが、明治大学での活動を通じて、明確に将来は洋服やイラスト、グラッフィクを作りたい意志が固まったので、今はOEM⁽¹⁾などをしている繊維商社などで将来のための経験を積もうと思っています。

なるほど。本当に入学してから選択肢が広がったみたいですね。
本日は貴重なお話ありがとうございました。

OEM⁽¹⁾‥OEMは、original equipment manufacturingまたは Original Equipment Manufacturerの略語で、「相手先ブランドによる生産」と訳されます。自社ブランドを他社で製造してもらうことです。自前の工場を持っていない企業が、自社ブランドの商品を製造したり、自社の工場では製造できない商品を製造するときに利用します。(出典:繊研新聞

"sqpc"と下北沢にあるセレクトショップ"ccx"がコラボした際に松藤さんが描き下ろしたイラスト
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