ゼミ

2023.03.03

キャンパスの飲料事情から考えるSDGs12「つくる責任・つかう責任」

商学部4年西村憧子  商学部3年大久保暁

 2022年春に和泉キャンパスに導入された2台のウォーターサーバーの利用促進を図ることを目的に、水をテーマに学びを重ね成果を発表してきました(明大祭、明大環境展)。7月にはウォーターサーバーの他のキャンパスへの導入のお願いを学部長あてに提出しました。本企画は明大キャンパスにおけるSDGs活動のうち、主としてSDGs12「つくる責任・つかう責任」と関連するもので、環境負荷の大きい「使い捨ての習慣」からの脱却をめざすものです。

1.はじめに 2022年春、和泉校舎にウォーターサーバーがやってきた

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写真1 和泉キャンパスに導入されたウォーターサーバー 冷水、熱湯、常温水が出る。

  森永ゼミでは 2007 年に明治大学キャンパス内で環境対策を行う「エコ商プロジェクト」を立ち上げ、レジ袋の削減や、マイボトルの普及など試みました。(https://www.meiji.ac.jp/shogaku/topics/topics112.html)。

 2020年春、COVID-19対策の影響により、和泉キャンパスで20台以上あった冷水器と食堂の給茶器が止められ、学内で飲料を供給する手段が40台を超す有料の自動販売機と売店での販売のみになってしまいました。それを受け、2021年度に森永ゼミは和泉キャンパスへのウォーターサーバーの設置のトライアルを商学部実践企画として40日間実施しました。当初は周知不足で利用者が少なかったものの、ツイッターおよびインスタグラムを利用した宣伝活動などにより徐々に周知されるようになり、実施後のアンケートによると今後も継続的に置いてほしいとの声をいただきました。 【商学部実践企画】 森永由紀ゼミナールによるウォーターサーバー設置企画の成果報告 vol.1https://meiji-commerce.jp/seminar/vol1-5.html 同 vol.2https://meiji-commerce.jp/seminar/-vol.html そして2022年春、明治大学の和泉キャンパスに待望のウォーターサーバーが二台設置されました。両機とも冷水だけではなく、特に冬季にありがたい熱湯と常温水となっていて、現在は図書館旧カフェスペースと第一校舎の一階エレベーター脇で稼働しています。本企画では、ウォーターサーバーが学生により多く使われることを目指して周知活動を行いました。

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写真2 休み時間にはマイボトルを片手に並ぶ学生がウォーターサーバー前に列をなす

2.活動内容  今年度の活動内容を時系列で紹介します。

2.1 明治大学商学部 小林尚朗ゼミナールの活動に参加 (3年)  2022年5月、小林ゼミが期間限定でオープンしたカフェ「koba coffee」に参加させていただきました。当企画は小林ゼミがフェアトレードへの関心を高める目的で開催されており、森永ゼミナール生もポスターやいろいろなタイプのマイボトルを展示しながらマイボトルの利用促進を行いました。

 小林ゼミナールの活動 https://www.meiji.ac.jp/koho/press/6t5h7p00003frmqc.html

2.2 熱中症についての学び(2年)  6月、7月に熱中症について学び、水分補給の重要性を再確認しました。ポスターを作製して、うち1枚を和泉商学部事務室前に掲載していただきました。

2.3 ウォーターサーバーの他キャンパスへの導入のお願いの提出 (3年) 7月に、和泉キャンパス以外のキャンパスへもウォーターサーバーを導入していただきたいと、商学部長あてに願い書を提出しました。

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写真3 願い書の表紙 2年生が作ったポスターを貼った

2.4 明大祭での展示発表 2022年10月31日 明大祭では、水に関する10のテーマについて「知って、飲んで、さわる 水の世界」と題した展示を行いました。一日だけの展示だったにもかかわらず358人もの方に来場していただけました。 

画像4.png写真4 明大祭りのポスター  主な展示物は以下の10種類でした。 ①和泉キャンパスに導入されたウォーターサーバーに関する明大生へのインタビューとアンケート結果 ②海洋プラスチックごみ展示 ③水の浄化実験展示 ④体験コーナー つかめる水作成 ⑤体験コーナー パックテストで簡易な水質調査 ⑥2021年度実施神田川水質フィールド調査報告 ⑦水害に強い北本市のフィールド調査報告 ⑧水俣病を今学ぶ意味 ⑨公害の反動としてのオーガニック運動 ⑩モンゴルの草原のトイレ考察 このうち①のウォーターサーバーに関する2022年10月の明大生へのインタビューとアンケートについては、2022年度明大環境展に報告しました。キャンパスへのウォーターサーバーの導入に関する学生の意見として、経済的負担が減る、環境負荷が小さくなる、健康向上にもつながる、などがあり、増設を望む声も多いことが明らかになりました。

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写真5 明大祭展示会場 和泉キャンパスのメディア棟3階教室の入り口にて

3.おわりに

 これらの活動を通し、水や環境の大切さを再確認しながら、より多くの人に和泉キャンパスのウォーターサーバーの存在を知ってもらうことができたのではないかと思います。私たちは今後とも、学内での使い捨ての見直しにつながる活動を継続していきます。

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