授業

2023.12.13

マーケティング管理論にてUNOU Partners田澤孝之氏の講演

加藤 拓巳(科目担当教員)

20231211日に、加藤拓巳専任講師の担当するマーケティング管理論にて、UNOU Partners田澤孝之氏に、「マーケティング領域のデジタル変革とビジネスキャリア」をテーマに講演して頂いた。

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<講演概要>

・共感マップを元にキャリアを説明。本人がこれまでのキャリアの中で「何を言っているか、何処を見てきたか、誰の話を聞いてきたか、そして何をしてきたか」そこから「何を考えているのか」順を追って説明した。

・カセットテープのA面を陽としステップアップしてきたキャリア、B面を陰として失敗談を語ってくれた。ちなみに、転職はしていない、なぜならば基本的にはデジタルを中心としたIT業界内での会社の移動であり職を変えていないから。ステップアップして会社を渡り歩ってきた行動は転社ではないのか。

・常に進化するデジタル技術は、ビジネスそのもののあり方を変えていくため、適応できない企業はデジタルディスラプターにより破壊されていく。よって、マーケターは、技術動向を踏まえて、事業を計画、企画、実行しなければ、企業の存続が危ない。

Amazonは小売業界を破壊した。GoogleFacebook(Meta)がディスラプト(破壊)してきたものは、メディアである。過去言われていた4大マスメディアであるテレビ、新聞、雑誌、ラジオの広告枠が売れなくなった。SNSという新しいメディアの登場であり全ての世代でSNSに夢中になっている。結果企業のマーケターはオンライン広告に多額の予算を割くようになった。

・人類はヘッズダウン(頭を下げてスマホを見ている状態)の時間が増加し続けている。ヘッズアップ(頭を上げる)して世間に、マーケットに、そして人間に興味を持つことは、マーケターとてしも、とても大事なことである。

・ビジネスを頂点としたビジネス、データ、アプリケーション、技術から構成されているエンタープライズアーキテクチャ(EA)があり、採用している企業も多い。マーケターは、手段としての技術を理解していないと、適切なビジネス(マーケティング)を設計できない。マーケターはリサーチにおいてもデータの利活用は必須でありそのためにもBIツール(アプリケーション)や技術の利活用も必須である。

・適切なデジタル知識・能力を身につければ,自身のキャリアがお金に追いかけられる状態になる。お金を追うと碌なことがないとも。

IT技術は基本的にアメリカ製である、輸入品である。ハードウェア、ソフトウェア、そして新しいサービス。次世代のビジネスやキャリアを見るためには、輸入元であるアメリカの技術に習わなければならない。リサーチし、キャッチアップし、理解し、全体を輸入してくることも必要ではないか。

・自分のスマホのファースト画面に並んでいるアプリは何処製なのか確認して欲しい。半分はアメリカ製ではないか?AmazonFacebookInstagramMacDonaldStarbucksZoomTeamsSlackGoogleUberAirbnbNotionなどなど。これが意味することは、お金とデータをアメリカ企業に渡していることである。サービス提供者という意味でも日本はいまだに10年は遅れている。

・アメリカ、特に西海岸シリコンバレーの技術動向を見ると,先が読みやすい時代はあった。2000年前半から、主にGoogle以降から,消費者に近い技術・サービスが台頭してきており、さらにスマホの登場がそれを加速させビジネスモデルの転換も一気に進んだ。消費者はオフラインよりもオンライン行動が多くなる、つまりマーケターは消費者のオンライン行動を分析する必要があり、マーケティングと技術の掛け合わせが重要になっている。

・生徒に残してくれた言葉は「Be Hungry, Strategically, Challenge, Fail First」、「ハングリーに、戦略的に、挑戦し、誰よりも早く失敗を繰り返せ」ということであった。

<講師プロフィール>

UNOU Partners田澤孝之
ソフトウェアデベロッパー出身。IT業界35年、外資系ITベンダに25年在籍。現在はIT業界での経験を基にビジネスコンサルティングを提供。UNOU Partners代表。

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