留学

2025.11.07

ミュンヘン・ドイツ語夏期集中講座 2025年8月の派遣を終えて

広沢 絵里子(担当教員)

2025年8月5日~8月29日にミュンヘン大学付属語学学校で開催されたドイツ語夏期集中講座に、商学部の2年生11名が参加し、無事帰国しました。2023年に開始された対面受講から数えて第3回の派遣となりました。

この講座は、商学部の学生がドイツ語学習を通じて、ヨーロッパだけでなく世界各国の学生と切磋琢磨し、異文化に触れて視野を広げる機会を提供しています。

今回の短期留学について、商学部2年生の小圷凜さんと塚本泰弘さんのお二人にご報告いただきました。ぜひご一読ください。

※掲載写真の著作権はお二人の報告者に帰属します。
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最高の思い出となったミュンヘン滞在
小圷 凜(商学部2年)

2025年度ミュンヘン・ドイツ語夏期集中講座に初めて参加しました。私のクラスは多国籍で年齢層も幅広く、さまざまなバックグラウンドを持つ学生が集まっていました。さらに、長期参加をしている人や今後長期参加を予定している人も多く、ドイツ語のレベルは想像以上に高くて驚きました。最初はレベルの高さについていけるか不安でしたが、クラスの仲間は皆とても優しく、分からないことがあれば丁寧に教えてくれたので、不安は次第に解消されていきました。

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写真1 放課後に友人とアイス

授業には毎日30分の休憩時間があり、休憩時間には学校近くのケーキ屋さんに通いました。ドイツ語クラスでできた各国の友人たちと一緒に、さまざまな種類のケーキを楽しむのが日課となりました。頭を使った授業の合間に食べるケーキは格別で、通い続けるうちに店員のおばあさんにも顔を覚えてもらえました。授業や生活に慣れてくると、ドイツ語で人に話しかける勇気が湧き、次第にケーキ屋店員のおばあさんとも注文以外の会話ができるようになりました。最終日には「寂しいよ」と声をかけてもらい、その言葉を聞き取れたことに、自分の成長を実感しました。

写真4.jpeg写真2 毎日通った学校近くのパン屋さん

出発前はスリや治安の悪さを心配していましたが、ミュンヘンの治安はとても良く、地下鉄も快適で安心して過ごせました。ただし、ミュンヘンに限らずヨーロッパは喫煙者が非常に多く、路上喫煙も日常的です。タバコに慣れていない日本人は副流煙に苦しむことがあるかもしれません。実際、私も煙が苦手で(日本にいる間は気づきませんでしたが)、滞在中は咳が止まらなくなってしまいました。さらにドイツでは薬の種類が限られており、日本のものと違って独特だったため、必要な医薬品は日本から持参することおすすめします。

また、休日には、ぜひ遠出をすることをおすすめします。授業は午前中に終わるので、ミュンヘン市内の観光は平日だけでも十分楽しめます。そのため、休日はバイエルン州内の名所を巡るのに最適です。特にノイシュバンシュタイン城は感動的で、一度は訪れるべき場所だと思います(学校主催のツアーもあります)。余裕があれば、ドイツ国内の他州へ足を延ばすのもよいでしょう。日帰りは難しいかもしれませんが、ドイツには世界遺産が数多くあり、時間をかけてでも訪れる価値があります。移動手段にはDB(ドイツ鉄道)やバスがありますが、「予定通りには到着しない」と考えて計画を立てることが大切です。

トラブルもありましたが、それ以上に楽しい出来事が多く、毎日が充実していました。最高の思い出を作ることができました。

写真3.jpeg写真3 聖ペーター教会の頂上から見たミュンヘンの街並み

写真2.jpeg写真4 ツアーで訪れたノイシュバンシュタイン城

写真5.jpeg写真5 週末に行ったケルン旅行

ドイツ語をドイツ語で学び、向上したコミュニケーションの力
塚本 泰弘(商学部2年)

今回ミュンヘン大学付属語学学校ドイツ語夏季集中講座に参加し、特に授業について、日本語でドイツ語を学ぶ場合とドイツ語でドイツ語を学ぶ場合のそれぞれにメリットがあると感じました。今回参加したA2レベルの授業ではすでに商学部必修のドイツ語の授業で扱った文法項目を主に学びました。そのため授業で扱う問題などは比較的に問題なく解くことができました。日本語でドイツ語を学ぶ場合は詳細な説明が理解できるため文法事項に関してより深い理解をすることができると感じます。しかし授業では学んだ文法項目をペアワークや複数人でのグループワークで実践し、定着を図るような活動が多いことに加え、授業中の指示ももちろんドイツ語で行われるため、ドイツ語のリスニング能力とコミュニケーションの能力が求められました。

写真5.jpeg写真1 授業での板書

また同じコースに参加した外国籍の人々は仕事で必要だからといった理由や母国の大学の主専攻についてドイツの大学で学ぶためといった理由など、生活に直結するような理由を持ってドイツ語を学びに来ている人が多いからか、文法事項は僕をはじめとする明治大生の方が理解できているのに、コミュニケーション能力は外国籍の学生の方が遥かに高いと感じました。それは授業からリスニング能力とコミュニケーション能力が求められるようなドイツの授業のスタイルによるものが大きいと思います。実際に前半の2週間は先生の指示が理解できず、授業中の活動にあまり積極的に参加できませんでしたが、後半の2週間は耳が慣れたのか指示も聞き取れるようになり、よく使われるフレーズも頭に入って、積極的にドイツ語でのコミュニケーションを行うことができました。したがって、ドイツ語でドイツ語を学ぶ場合は、リスニング能力とコミュニケーション能力が短期間でも著しく高めることができると思います。

写真2.jpeg写真2 寮近くの河原でのひと時

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写真3 寮での日々の食事(自炊)の様子

日々の生活については、午前中で授業が終わったため、午後の時間を使いミュンヘンを観光するだけでなく、Deutschland Ticketを活用してREに乗りアウクスブルクに観光しに行ったり、金曜の午後から週末にかけてニュルンベルクに泊まりで行ったりとドイツを満喫することができました。また8月後半にはサッカーのブンデスリーガが開幕し、運よくチケットを入手することができたため、バイエルンミュンヘンの試合をアリアンツアレーナで観戦することもできました。さらに同じ寮で生活していたり、同じ授業を取っている外国籍の生徒と親交を深めることができ、国際交流も行うことができ、素晴らしい経験になりました。

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写真4 同室になった明治大学商学部の友人とサッカー観戦

写真4.jpeg写真5 休日に遠出した際の食事


・・・さらに、この夏期集中講座に関心のある商学部生のみなさんへ

    クラスレベルの目安は、A1が初歩、A1.2~A2が初級、B1/B2 が中級、C1/C2が上級です。授業はドイツ語のみで実施されます。
    商学部ホームページ:ミュンヘン・ドイツ語夏期集中講座
  https://www.meiji.ac.jp/shogaku/exchange/index.html
  ※こちらでも「受講者の声」を公開しています。実際に受講した商学部生たちの体験談をぜひ参考にしてください
    2023年度の派遣学生による「ミュンヘン・フォトプロジェクト」
  https://www.muenchenphotoproject.com/
    ドイツ・ミュンヘン大学付属語学学校(Deutschkurse bei der Universität München)のホームページはこちらです:
  https://www.dkfa.de/de/

(以上)

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