2026.03.19
生成AIは「回答を出すまでの思考プロセス」を提示すべき:The 12th International Symposium on Affective Science and Engineering (ISASE2026) にて加藤拓巳ゼミが研究を発表
加藤 拓巳(担当教員)
2026年3月16-18日のThe 12th International Symposium on Affective Science and Engineering (ISASE2026) にて,加藤拓巳ゼミの小澤裕太氏が生成AIのユーザビリティに関する研究成果を発表しました。生成AIが回答を提示する際に,回答のみよりも,回答に至るまでの思考プロセスとともに回答を提示する方が利用者の知覚価値が高まることを実証しました。
著者:小澤裕太, 加藤拓巳
題目:Perceived Value Brought about by Visualizing the Answer-Deriving Process of Generative AI
形態:口頭発表
概要:
人が納得するには,結果よりも,「過程」が重要であることが知られています。しかし,人に信頼される回答を生むことが最も重要です。対話型生成AIの分野においては,技術競争ばかりが着目されます。現在のLLMの開発は,飛躍的に進化しているが,弱点として,内部構造がブラックボックスで,出力の一貫性がなく不正確な主張を生成する傾向があることが明らかになっています。これを克服するためには,技術的観点だけでなく,知覚品質の観点からも研究する必要です。本研究では,「結果に至った過程を丁寧に伝えることが,対話型生成AIの回答への信頼性向上に,どのような影響を及ぼすのか?」というリサーチクエスチョンを設定しました。検証にはランダム化比較試験を採用し,「スタイリッシュな車のデザイン」をテーマとして, Group 1には回答のみ,Group 2にはプロセスと回答を示しました (図1) 。その結果,回答までの過程を伝えることで,回答への納得度と魅力度を高めることが明らかにしました。これまでの対話型生成AIは,回答の正確性や速度を重視する設計が主流でした。しかし,本研究が示したとおり,今後は回答の提示方法などのユーザビリティの設計もサービスの競争力となっていくと想定されます。

図1. ランダム化比較試験で使用した生成AIの回答 (Group1:回答のみ,Group 2:回答+プロセス)
この記事に関連するページ
The 12th International Symposium on Affective Science and Engineering ISASE2026: https://www.isase-ke.org/isase2026/



