ゼミ

2026.09.29

第28回日本感性工学会大会にて加藤拓巳ゼミの小圷凜氏が研究発表

加藤 拓巳(担当教員)

 

2026年9月16-18日の第28回日本感性工学会大会にて,加藤拓巳ゼミの小圷凜氏が以下の研究を発表した。

 

著者:小圷凜,加藤陽眞,金井飛奈,中村光希,宮本夏芽,加藤拓巳

題目:ロイヤル顧客の判別基準は金か?時間か?-新しいゲーム商品の抽選販売を対象とした実証-

概要:

近年,転売屋による商品の買い占めが問題となるなか,企業ではロイヤル顧客を優先することで転売を防ぐ販売方法が注目されている。しかし,そのためには,誰をロイヤル顧客とみなすか,また,どのような基準で購入資格を設けるかが重要となる。そこで本研究は,「ロイヤル顧客の判別基準は金か?時間か?」という問いを設定し,ロイヤル顧客を優先する販売方法と,購入金額・プレイ時間に基づく判別基準が消費者の評価に与える影響を検証した。

新作ゲーム機を対象としたStudy 1では,図1に示すとおり先着販売(G1)と既存顧客優先販売(G2)を用意し,図2に示す共通の製品概要のもとでランダム化比較試験を行った。その結果,図3に示すとおり,先着販売よりも既存顧客優先販売の方が評価は高まった。

ただし,優遇の効果が示されても,ロイヤル顧客をどのような基準で判別するかは別の課題である。新作ゲームソフトを対象としたStudy 2では,図4に示すとおり抽選販売(G1),購入金額基準(G2),プレイ時間基準(G3)の抽選販売を用意し,図5に示す共通の製品概要のもとで比較した。その結果,図6に示すとおりプレイ時間基準の評価が最も高く,抽選販売との差は有意であった一方,購入金額基準との差は有意ではなかった。

本研究は,転売対策においてロイヤル顧客を優先する販売方法が消費者から高く評価されることを示した。さらに,ロイヤル顧客の判別においては,単に購入金額という経済的な貢献だけでなく,顧客がブランドとどのように関わってきたかという行動面にも着目する必要があることを示唆している。企業にとって転売対策は,購入機会を制限するための施策にとどまらず,顧客の公平感やブランドへの信頼を考慮しながら,長期的なロイヤルティを育む販売戦略として設計することが重要である。

 

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図1:販売手法の説明画像(STUDY1)

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図2:新作ゲーム機の概要画像及び映像(STUDY1)

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図4:RCTに使用した,販売手法の説明画像(STUDY2)                          図3:RCTの結果(STUDY1)

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図5:新作ソフトの概要画像及び映像(STUDY2)                          図6:RCTの結果(STUDY2)

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