授業

2023.11.20

2023年度(秋)ゲストスピーカーによる特別授業:秦洋二氏【テーマ:月桂冠386年の歴史と経営理念】

熊澤 喜章(担当教員)

ゲストスピーカーによる特別授業について、以下内容で実施いたしました。

1.実施日

2023年 11月15日(水)13:30~15:10

2.実施場所

駿河台キャンパス 1032教室

3.科目名

中小企業論B

4.ゲストスピーカー

秦洋二氏(肩書:月桂冠株式会社専務取締役)

5.実施内容

 昨年に引き続き、月桂冠株式会社専務取締役、製造本部長の秦洋二氏より月桂冠の創業以来の歴史と経営理念についてお話を伺った。

徳川家光の治世に創業した京都伏見の小さな酒蔵が、明治維新以降、鉄道の開通、すなわち東海道線が京都を通ったことから、灘の酒造メーカーに劣らず発展をとげていったこと、

そして老舗の酒造メーカーにもかかわらず、寒造りという季節性や杜氏の勘による製造ではなく、酒造りを科学するために研究所を設置し、

四季をつうじて従業員のみで酒造りができるような設備を開発したことなどが語られた。また、伝統あるメーカーにもかかわず、

常に進取の精神で製品開発を続けてきたとのことである。その成果が糖質0のお酒や、

若者にも興味を持ってもらうためのフレーバー清酒やボトルをスマートにデザインしたOneShotなどの製品開発につながったことを紹介された。

また、海外展開にも早くから着手し、カリフォルニアに米国月桂冠の工場を建設したことなどが紹介された。最後に、受講生に対して、

人類に平等に配分されているのは時間のみであるという点から、若い時代の生き方についての貴重な提言をいただいた。

成功の反対派失敗ではなく、何もしないことだ。何もしなければ何の成果もないと述べ、失敗してもいいからとにかく行動することを諭された。

ここ何年か、利き酒会は開催できていないが、来年度はなんとか学生に日本酒の奥深さを実体験してもらいたいと考えている。


 受講生の熱心に耳を傾け、秦氏の貴重な講演に感銘を受けていたことは、講演後に提出された感想文を読んでもわかる。充実した講演であった。

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