2024.01.09
2023年度(秋)ゲストスピーカーによる特別授業:小林慎一郎氏【テーマ:Jリーガーのキャリアトランジションとキャリアサポート展】
澤井和彦(科目担当教員)
ゲストスピーカーによる特別授業について、以下内容で実施いたしました。
1.実施日
2023年 12月22日(金)17:10~18:50
2.実施場所
リバティタワー1103教室
3.科目名
総合学際演習
4.ゲストスピーカー
小林慎一郎 氏
(肩書:早稲田大学スポーツビジネス研究所招聘研究員、キャリアコンサルタント、アスリートキャリアコンサルタント、JPFAマネージャー)
5.実施内容
- Jリーグ選手会の組織について
・「一般社団法人日本プロサッカー選手会」と「労働組合日本プロサッカー選手会」
・「Jリーグ選手会」から「プロサッカー選手会」へ(海外選手、女子選手、JFL以下のクラブの選手も参加可。ただし実態としてJFL以下の選手は加入していない。
・「Jクラブ60支部」「女子支部」「海外支部」の3支部。
・男子約1,700人、女子約200人
・一般社団法人としての「総会/理事会」と労働組合としての「大会/役員会」を同時に開催。選手会の理事と労働組合の理事は同じメンバー(プロ野球選手会は別々に編成)。
・労働組合の収入源は組合員である選手からの会費。年俸に応じて高くなる。
・選手会としての収入源は選手集合写真や映像、ゲームの肖像権料、商品化権料のレベニューシェア(「権利」としての受領であり、Jリーグとの利害相反にはならない)。
・一般社団法人プロサッカー選手会の目的と事業・・・社会貢献(チャリティーオークションの開催など)と人材成長(JPFAアワード(選手互選によるベスト11の選出)の開催など)
・労働組合プロサッカー選手会の活動・・・支部訪問、役員会、労使協議会、大会
・プロサッカー選手のおかれている環境・・・契約金・退職金がない。→ Jリーグ功労金制度を設立。
・なぜセカンドキャリア問題を解決しないといけないか・・選手とその保護者が安心してプロサッカー選手を目指せるように。
・1996年Jリーグ選手協会設立、2002年Jリーグキャリアサポートセンター(CSC)設立、2012年日本プロサッカー選手会、無料職業紹介事業所(厚労省)認可、国家資格キャリアコンサルタント2名在籍、2013年CSC廃止、Jリーグはアカデミー年代の教育にシフト
・Jリーグ登録抹消選手の3/4はサッカー関係の仕事に就く(JFLなど下部リーグへの移籍、Jクラブの仕事など)。この圭子はNPBも同じ
・今後の課題・・・登録抹消選手は毎年約200名前後いる。クラブ数は急激には増えないので、サッカー関係の仕事は飽和状態になりつつある。サッカー関係以外の仕事への就職を増やす必要がある