授業

2023.02.03

特別テーマ実践科⽬B「大災害時代の復興未来学」成果報告会

洞口拓磨(科目担当教員)

2023119⽇(木)に特別テーマ実践科⽬B「大災害時代の復興未来学」・「社会が求める科学技術イノベーション」の秋学期成果報告会を合同で開催しました。成果報告会への参加を通じて、学生ができるだけ多くのテーマに触れ、お互いの授業から刺激を得られることが合同開催を行う理由です。

この「大災害時代の復興未来学」は、20182019年度開講した「東日本大震災を学ぶ」の後継授業として2020年度より開講しています。この授業では、自然災害が起こる理由を科学的に考察し、復興について考え続ける重要性を学ぶことを目標にしています。

この授業では、各学生が必ず2つのテーマに関わることにしており、秋学期は授業全体で3つのテーマについてグループワークを展開しています(※プログラム参照)。

当⽇は、参加学生も含め商学部 森永由紀先生、浅賀宏昭先生、更に外部専門家支援委員として近畿エキスプレス株式会社 藤森菜津子さんにも参加して頂くことができ、⾮常に活発な議論がなされました。

以下、学生からの感想を一部抜粋して掲載します。

 

  • 起きた災害を振り返るだけではなく、その災害、被害を通してこれからどのような対策をとっていくのかが復興という文字に含まれていると感じました。また、その対策を座学で学んでいるだけでは結果として対策にはならないので実際に行動に移していくところまでが復興だと強く感じました。春学期では、マクロな面からの解決策を提案したのですが、秋学期ではミクロな面から提案を考えました。そうすることでより説得力のある発表をすることができました。
  • 自然災害を発生させないようにすることは困難であるが、事前に対策をすることは可能であり、その対策が生死を分けるということが分かった。特に電力や食糧という問題は喫緊の課題であるため、他人事ではなく常に考えていく必要があると思った。他にも、復興というと東日本大震災の出来事が思い浮かぶが、福島第一原発の事故による放射能汚染の誤った情報の拡散が原因で、風評被害が発生することがあったというところから、正しい知識を身につけること、拡散された情報を信用しすぎないことなど注意が必要であることを改めて感じた。
  • 放射能汚染対策は、重要な問題であるとともに難しい問題であると改めて思った。誤った情報を拡散することで、風評被害などが起きてしまう可能性もあるため、発信する際には、確かな情報源が必要であると思った。
  • 各発表を聞き、全体的に感じたのは世間が目を逸らしているところに目を向けてそれを深堀して考えるということでした。授業中で投げかけられる問題はとても本質的な問題で考える癖や、頭の中で整理して考える力がついたと考えています。スライド作成に関しても春は意識できなかったところまで意識して考えられたと思います。成果発表まで、問題について考えたり、スライドを作成したりいろいろ大変でしたが、諦めずに最後までやり切ることができて本当に良かったです。
  • 秋学期からこの授業を履修し、成果報告会までやりきれるか不安ではあったが、少人数だったこともあり、意思疎通が図りやすかった。グループでの活動であるため、理想としては上手く意見交換をし、分業をすることが望ましいと考えていたが、一人で作業した方が効率よく進めることができると思ってしまい、グループ内での役割分担を疎かにしてしまった。この点に関しては、自分のキャパシティを理解した上で、今後改善していきたいと感じた。

 

今年度は、オンライン授業を併用した新しい形での対面授業が始動し、コロナ禍で控えていた様々な活動が再開されたことで学生の活動が多岐に渡り、実践科目のようなグループ作業を伴う授業の遂行が難しかったように思います。この授業での学びが、今後起こり得る災害への自覚を促し、ささやかではありますが被災地に対する復興の一助となれば幸いに思います。

最後に、お忙しい中本成果報告会にご参加頂いた本学商学部 森永由紀先生、浅賀宏昭先生、近鉄エクスプレス株式会社 藤森菜津子様、及び本報告会開催にご協⼒頂いた商学部事務室の⽅々に深く御礼申し上げます。ご協⼒有難うございました。

 

2022年度特別テーマ実践科目B成果報告会プログラム

月曜3時限「大災害時代の復興未来学」

月曜5時限「社会が求める科学技術イノベーション」

担当教員:商学部 洞口拓磨

日時:2023119日(月)12:30開始

場所:明治大学和泉キャンパスM302教室

 

                   プログラム

 

12:30 授業紹介・アドバイザー紹介                          明治大学商学部 特任准教授  洞口拓磨

 

「大災害時代の復興未来学」発表開始(発表+質疑応答:20分)

12:40「迫りくる食糧危機」                                          商学部2年生:2名

13:00「電力危機に備える」                                       商学部1年生:1名・2年生:1名

13:20「放射能汚染対策」                                              商学部1年生:1名・2年生:1名

13:40休憩(10分)

 

「社会が求める科学技術イノベーション」発表開始(発表+質疑応答:20分)

13:50「AIと人間がつくる情報化社会について」                         商学部1年生:1名・2年生:1名

14:10「電磁波利用の精密化と最適化」                                               商学部2年生:2名

14:30「酸化ストレスの理解と対処方法について」                        商学部1年生:1名・2年生:1名               

14:50 総括・アドバイザーより

15:10 写真撮影

15:20 解散

 

外部専門家支援委員

藤森菜津子 様 (近鉄エキスプレス株式会社)

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