授業

2020.10.14

特別テーマ実践科⽬「社会が求める科学技術イノベーション」成果報告会報告

洞口拓磨(担当教員)

 2020年8⽉1⽇に特別テーマ実践科⽬A「大災害時代の復興未来学」・「社会が求める科学技術イノベーション」の春学期成果報告会を合同で開催しました。  

 イノベーションとは、ある成熟した特定の分野の持つ手法を他分野の課題解決に適用し、その上で社会的意義のある新しい価値を創造することです。社会が求める様々な課題の克服に向け、科学技術イノベーションの創出は非常に重要です。この授業では、社会が求める課題を「医療」・「環境」・「農業」の三分野に代表し、これらの分野と科学技術の関りを科学史・経済史の両面から議論します。また、イノベーション促進の背景にあるビックデータと情報技術の発展によって、社会が求める課題がどのように解決され得るのかを考察します。

 今年度は新型コロナウイルス感染症の影響により、終始オンラインでの授業でしたが、Zoomによるリアルタイム配信やGoogleスライド等の共同作業ツールを駆使して、成果報告会に向けたグループワークを進めました。授業では各学生が必ず2つのテーマに関わり授業全体で5つのテーマについてグループワークを展開し、最終的に3つのテーマが成果報告会での発表に至りました(※プログラム参照)。残りの2つのテーマについてもここで終了ではなく、秋学期以降も発展的に継続する予定です。

  成果報告会は、Zoomを用いてオンラン上で開催しました。特別テーマ実践科目A「大災害時代の復興未来学」と同じく特別テーマ実践科目A「科学技術イノベーション」を合同で開催したのは、学生ができるだけ多くのテーマに触れ、オンライン授業で少なくなりがちだったコミュニケーションの機会を最大限確保するためです。

 当⽇は、参加学生も含め商学部で生命科学を担当されている浅賀宏明先生、外部専⾨家⽀援委員(※文末に記載)により、⾮常に濃密な質疑応答がなされました。各グループでは、「予想質問」とその「解答」をバックアップスライドとして作りこみ発表に臨みました。準備の成果もあり、うまく対応できていたと思います。

 近年は、文系・理系を超えた実践的な学びがその重要性を増しています。それに加えて「科学技術イノベーション」は、ビジネスに直結する商学部には非常に親和性の高いキーワードだと考えていました。当然、科学技術について学ぶ必要はありますが、視点を変えることで生まれる新しい価値を実感することは、今後の学びに大きな影響を与えるだろうと思います。秋学期以降まだまだ触れるべきテーマは残っていますが、学⽣がこの授業を通して、人類が必要な経済活動を維持しつつも、本当の意味での持続可能な社会を考察するきっかけとなれば幸いに思います。

 最後に、お忙しい中本成果報告会にご参加頂いた外部専⾨家⽀援員の⽅々、及び本報告会開催にご協⼒頂いた商学部事務室の⽅々に深く御礼申し上げます。ご協⼒有難うございました。

 2020年度特別テーマ実践科目A成果報告会プログラム

  •  月曜3時限「大災害時代の復興未来学」
  •  月曜5時限「社会が求める科学技術イノベーション」
  •  日時:2020年8月1日(土)12:30開始
  •  場所:Zoomによるオンライン開催

 プログラム

  •  12:30 授業紹介
  •  12:35 外部専門家支援委員紹介 「大災害時代の復興未来学」発表開始(発表20分+質疑応答10分)
  •  12:40「首都機能分散」 13:10「気候変動による災害と食料問題について考える」  
  •  13:40「復興のための災害予測」
  •  14:10 休憩 「社会が求める科学技術イノベーション」発表開始(発表20分+質疑応答10分)
  •  14:20「新時代の環境問題~スペースデブリ~」
  •  14:50「虫害の対する科学技術」
  •  15:20「AI✖量子コンピューター」
  •  15:50 総括・外部専門家支援委員より 16:20 写真撮影
  •  16:30 解散

 

 外部専⾨家⽀援委員 吉澤⼀⺒ 様 (東京理科⼤学薬学部疾患薬理学研究室 准教授)

 川端⿇莉⼦ 様(アマゾンジャパン株式会社⼈事部Assistant Program Manager)

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