2022.09.01
特別テーマ実践科目:SDGsをテーマにアルゼンチンの大学生とジョイントクラス
中林真理子(科目担当教員)
特別テーマ実践科目C「オンライン国際交流講座「ラテンアメリカ異文化国際交流プログラム:アルゼンチンAustral大学とのジョイントクラス(On-Line Course: Cross-Cultural Understanding and Exchange of Latin America with Austral University, Argentina)」は、ラテンアメリカ地域の異文化を真に理解し、様々な分野で将来日本と同地域の国際的なパートナーシップの橋渡しに貢献する人材を育成することを目的としたオンラインをメインにした講座です。本講座は特別テーマ実践科目が導入された2009年に開講した「ラテンアメリカの開発支援とボランティア」から始まった「ラテンアメリカ異文化交流プログラム」の発展形に位置付けられます。今年度は明治大学の海外協定校であるアルゼンチンの首都ブエノスアイレスにキャンパスを有する名門私立大学であるAustral大学の学生と半期にわたり「Understanding the SDG in Japan and Argentina」を統一テーマとし全14回のジョイントクラスを実施しました。
毎回の授業では、明治大学とAustral大学の学生から1名ずつモデレーターを決めて、参加教員((Austral大学経営科学部Luis Ignacio Argüero教授、Tomás Kavulakian 教授、明治大学:商学部 中林真理子 教授、商学研究所 六浦吾朗 特任研究員)のうちの1名がSDGsに関係するテーマを設定してレクチャーを行い、その後、モデレーターのリードで、まずは大学ごとに、その後日本とアルゼンチン両国の学生の混成チーム2チームに分かれて議論し、最後に参加者全員が集まってその日の議論の内容を共有しました。授業で扱った主なテーマは以下の通りです。
・Education
・Economic growth and Work conditions
・Good health and Insurance
・Income inequalities
・Diversification
・Renewable energy: present and future
・CSR and Responsible Investment
・Education through sports
・Urbanization and Smart cities
最終回の授業となる2022年7月20日(水)に成果報告会を授業内で実施しました。それまでの授業で議論を踏まえて改めてSDGsについてレビューし、その中でより緊急度の高いと考えられる目標について各自の考えを報告しあいました。日本とアルゼンチンの学生ともに、SDG 1の貧困や7に関連したエネルギー問題が上位となりました。逆に16の平和と共生、17のパートナーシップについては、重要度はわかるものの、自分自身がどう取り組んだらいいのか具体的な方策を示しずらいという意見で、これも共通していました
日本とアルゼンチンの12時間の時差のため、明治大学生は朝9時、Austral大学生は夜9時に授業開始で、明治側は春先から真夏にかけて、Austral大学は秋口から真冬にかけて授業を実施しました。真逆な環境での授業でしたが、SDGsという共通テーマに関する考え方は非常に近いということを実感しました。
「ラテンアメリカ異文化交流プログラム」は2021年度にオンラインにより特化したリニューアルを行い、様々な協定校とのビデオカンファレンスの回数を大幅に増やしました。そして受講生からの「異なる相手との議論もいいが、同じ相手とじっくり議論したい」との意見を受け、2022年度春学期は、同じ相手と半期にわたりジョイントクラスを実施しました。
開講にあたっては、在アルゼンチン日本国大使館、在日アルゼンチン大使館からも多大なご支援を受け、オープニングセレモニーでは、両国大使よりメッセージをいただきました。その他多くの方のご支援を受け、無事に授業を終えることができました。この場を借りて御礼申し上げます。