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2020.07.01

【2019年度第1回商学部スノーピーク研究・実践奨励金 成果報告書③】出見世ゼミナール デフ班

前田東子、夏目咲穗、奥亮太、片岡理乃、千本春菜、高橋遼、永田朋也、松岡慶樹

 6月29日に富士見市民体育館にてデフフットサル日本代表候補にインタビューを行った。また選手たちの練習風景も見学することができた。インタビューは選手たちの過去の生い立ちや経験、現在の労働状況や健聴者の聴覚障がい者に対する理解についての課題をメインに行った。このインタビューを行う中で聴覚障がい者が積極的に健聴者と関わらないことも問題であるという選手も多く見られた。

 

 8月31日午後1時から明治大学駿河台キャンパス体育館においてデフフットサル体験会を行った。主催者;明治大学商学部出見世ゼミナール、協賛;サインフットボール品川、特別協賛;中外製薬株式会社でイベントを開催した。

 私たちゼミ生が聴覚障がい者と関わる機会を設けるために行い、その結果としてゼミ生が聴覚障がい者に対して抱いていたイメージとは違ったイメージを持つようになった。

 イベントでは敢えて健聴者と聴覚障がい者同士がコミュニケーションをたくさんとるイベントを企画し、健聴者と聴覚障がい者の双方がどのように接しているのかを研究することができた。今後の活動を進めていく上での課題や解決策を考えていくために非常に良い経験となった。

※この研究は,株式会社スノーピーク社長・山井太様(1982年商学部卒業)からの寄付を原資とした「商学部スノーピーク研究・実践奨励金」の給付を受けて実施されました。

 9月26日午後1時から、毎日新聞社にて教育事業部で働く聴覚障がいの社員とその上司の方にインタビューを行った。この聴覚障がいをもつ社員は、普段取材の準備をしたり記事を書いたりするなど、健聴者と同じような業務内容であることがわかった。このように活躍できているのは、上司の方の聴覚障がいに対する理解があったためである。この方はもともと、障害を持った人と関わる機会が多い教育事業部で働くことを通じて、障害に対する理解を深めていた。また、この聴覚障がいの方は、聾学校への新聞の読み方などの出前授業に携わる活動もしている。この取材から、健聴者による聴覚障がいに対する理解が深ければ、障がい者も共に企業で活躍できることがわかった。

 

 10月1日午後2時から、横河電機株式会社にてエンジニアとして働く聴覚障がいをもつ方に取材を行った。この方も健聴者の社員とコミュニケーションツールを駆使して、同じチームとして業務をこなしていた。この取材から、コミュニケーションの取り方さえ工夫すれば健聴者と聴覚障がい者が協力して働いていけることがわかった。

 

 10月27日開催の商学部プレゼン大会に出場し、今までのインタビュー調査やイベント開催を通じて発見した課題に対する解決案の提案を行った。聴覚障がい者と健聴者の双方が互いに対いて壁を感じているという課題に対して、「双方が関わったことがある経験を持つことが重要である」という考えの下、企業のCSR活動の一環として「聴覚障がい児と健聴者のふれあいの場を提供する」ということを提案した。これまでゼミで学んできたことと実践的な活動で学んだことを絡めて発表できたので、今後の良い経験となった。

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