ゼミ

2024.12.12

町田ゼミ「たまごプロジェクト」活動報告

町田一兵(担当教員)

 私たち町田ゼミ10期生が日々人々の生活を根底から支える物流・交通について学んでいます。そんな学びを活かし、今年で6回目となる「たまごプロジェクト2024」を開催しました。

「たまごプロジェクト」とは明治大学、京都橘大学、目白大学、福島大学の四校が大学の枠を超えた物流関連の共同プロジェクトです。私たちが教科書で学んできた物流や交通の理論と別に、自ら物流にまつわる自由な発想を発揮する実践活動です。具体的に、生たまご10個をパックから外し、リサイクル材を中心に独自の工夫で再梱包し、その作品の特徴やポイントを記したメッセージと共に同プロジェクトを行う他大学に発送し、複数の学生同士が他校の作品の完成度を評価しあう仕組みとなっています。

プロジェクトの参加者は自由な発想で、身近な素材でかつ環境にやさしく、そして最も重要であるたまごが輸送中に割れないことを意識し、作品の完成度を競います。加えて、宅配業者に依頼する際、「割れ物指定」を「しない」という条件もあり、それらの制約要素も考慮した梱包が必要となります。

また、評価基準につきましては、「重さ」「サイズ」「外観の完成度」「梱包のユニークさ」「有効かつユニークな梱包素材」「環境への配慮」「材料の入手のしやすさ」「梱包の簡単さ/外す際の手間」「破損状況」「たまごの取り出した状態」の10項目を設けました。

 

町田ゼミの作品は福島大学のゼミ生の皆さんに評価していただき、100点満点で同率1位が73.4点となりました。一方、たまごが数個割れてしまったという作品も多く、改めて梱包の難しさを思い知る結果となりました。ただし、「材料の入手のしやすさ」という項目については全体で高い評価を頂いており、それぞれが考えた身近な素材での梱包は好印象だったようです。

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評価の様子

私たち町田ゼミが評価させていただいた福島大学朱ゼミの皆様の作品の中には、多くの優れた作品があり、土や落ち葉などのユニークな梱包材料や、段ボールを巧みに扱った作品など、ゼミ生一同、感心の声を次々と上げ、「すごい!」「この手があったか!」といった驚きと称賛が絶えない時間となりました。

うち、今回1位に選ばれた久保田さんの作品を紹介します。段ボールのみで梱包されており、環境にも優しい配慮をされた上、たまご10個を配送中に揺れないよう11個を囲み、たまご同士の接触による割れを防ぎました。かつ、たまごの取り出しやすさについても工夫されており、棒状にたまごが陳列されており、軽い力で引っ張るだけで取り出せるという、開ける側のことも配慮された素晴らしい作品でした。

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久保田さんの作品

今回のプロジェクトを通して、私たちは輸送においての梱包の大切さを学ぶとともに、安全な状態で運ぶための適切な梱包の難しさを肌で感じました。また、安全に運ぶために過剰な梱包をすることだけが正解ではなく、様々な工夫を施すことで最低限の材料で適切に梱包することで安全に運ぶことも可能であることを学びました。

このプロジェクトで学んだことを、今後のゼミ活動の学びに活かしたいと思っております。最後になりますが、共にプロジェクトに参加していただいた京都橘大学桑海侠ゼミナールの皆様、目白大学劉亜氷ゼミナールの皆様、福島大学朱永浩ゼミナールの皆様及びそれぞれの指導教員の先生たち、そして、今回四大学の作品の集荷/配達に多大なご協力をいただいたヤマト運輸株式会社の八卷 伸陽様(町田ゼミOB,「たまごプロジェクト2020」の参加者)、採点評価の現場に来て、一緒に我々の活動に参加してくださったヤマト運輸株式会社の高橋 知之様に深く感謝を申し上げるとともに、「たまごプロジェクト」の更なる発展を心より願っております。

 

(文責 町田ゼミ10期 副ゼミ長 西条菜歩)

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