学生生活

2021.01.19

【OBOG 企画】 社会起業家、渡邊智恵子さんにインタビュー vol.3

商学部2年 西村 憧子、3年 安藤 凛 〔商学部の現場〕編集部記者

はじめまして、こんにちは。明治大学〔商学部の現場〕学生記者の 西村と安藤です。

今回は前回のVol.2に引き続き商学部の卒業生であり、社会起業家として活躍されている渡邊智恵子さんのインタビュー記事となっています。第3回目にして、最終回となる今回の記事では浪人経験もある渡邊さんの、受験時代のエピソードと大学入学を考えている学生へメッセージを語っていただきました。

受験失敗は挫折ではなかった

記者(西村):渡邊さんの、受験時のエピソードをお聞きしたいです。

渡邊さん:あんまり勉強するタイプではありませんでした(笑)。

記者(西村):1年浪人されているということですが、現役時代の受験経験は挫折ではなかったんでしょうか?

渡邊さん:挫折とかそういう意味ではなくて、もともと受からないだろうなと思っていたから。高校2年生まで受験しようと思っていなかったんです。でも、たまたま高校2年生のときに、先生がこれから女の子も手に職をもちなさいと。それから大学の勉強をしたので、駄目だなと思っていました。でもやっぱり自分に与えられた機会と思い、それなりに勉強したけど、落ちてしまいました。

記者(西村):それから、もう1回受験されるということになったんですね。

渡邊さん:まあ、税理士を目指していていた兄が一生のなかの1年くらい、大したことないしいいんじゃないと言ってくれた。

記者(安藤):浪人時の1年間というのは濃かったですか、ずっと勉強づくしという感じでしょうか?

渡邊さん:ううん、そんなことない(笑)。

アバンティ広報部(松岡さん):期待と違いましたね(笑)。

渡邊さん:それなりでした。だから本当に受かったのは運が良かっただけなんです。

大学生にはみんな甘い、甘いところには成長はない

アバンティ広報部(松岡さん):コロナ渦において、いろんな気持ちで大学を考えている学生に向けてメッセージを、という質問が事前にありましたが、それはどうですか。

渡邊さん:要は、本当にこの大学に入って何がやりたいのか明確にすることです。何のために大学に行くのか、その目的意識がないのならば行くのはやめたほうがいい。本当に無駄だと思います。それだったら、社会に出て、もまれるほうが早いのでは?
大学生にはみんな甘い、甘いところには成長はないですよ。

記者(西村・安藤):はい…。

渡邊さん:あなたたちも明大の学生だから私の時間を1時間なり取れたわけです。これは一般人だったらできない、学生だからできたんです。その学生証でいろんなところに行かれる特権があります。パスポートみたいなものですね。

渡邊さん:なので辛い受験勉強を辛くなくするには、ちゃんと目的意識をもつこと。それがあれば、辛くないんですよ。

記者(安藤):やはり、周りの友人をみていると大学を卒業しましたという保険のようなものを得るために大学にいるのかなという印象を受けますね…(苦笑)

渡邊さん:世界はもっともっと、ハングリーです。世界的に見ても、学校に行かれる人って、やっぱり少ないんです。自分たちは本当に特別なのに、そのことに感謝せず、のほほんと生きている若者が多すぎます。もっと貧困な国に行ってみてほしい。今の悩みなんか、ふっとんじゃいますよ。

記者(安藤):確かに、ふっとんじゃいますね。

渡邊さん:貧困な国で生きる彼らは生きることに必死です。でも、素晴らしい笑顔をもっています。ほんのちょっとのことに、その感謝を顔に表してくれますよ。

記者(西村):日本は少し平和ぼけしちゃっていますね。

渡邊さん:ボケてます(笑)。1分1秒を大切にしていません。

記者(西村):1日1日を全力で生きるということでしょうか?

渡邊さん:そうです、全力で生きる。明日死ぬかもしれない、私は、いつもそう思って生きています。仕事柄、飛行機に何度も乗っているけど、もう戻って来られないかもしれない。飛行機に乗る前日に、みんな私に言うことになあい? ひょっとしたら帰って来られないかもしれないよってみんなに言ったんだけど(笑)。

記者(西村・安藤):(笑)

渡邊さん:そうじゃない? いつ何があるか分からないから。だから、いつも精いっぱいやっています。

いかがでしたでしょうか? 今回で、渡邊智恵子さんへのインタビュー記事は最後となります。学生へのメッセージでは、私たち大学生にも痛いほど突き刺さる力強いお言葉をいただきました。私自身も、取材をさせていただいた日から渡邊さんが最後に語られた¨一日一日を精いっぱいに生きる¨という言葉が心に深く残っていて、一日の終わりにはこの言葉を反芻し、自分の生き方に関して客観視することができるようになりました。

この記事を読んで、大学生活や卒業したあとの将来に関して少しでもビジョンが湧いてきましたでしょうか? 大学に行きたいという気持ちや新たな気付きがあれば嬉しく思います。ここまで、読んでいただきありがとうございました ♪

インタビューを終えて

人生初の取材。当日は緊張と渡邊さんのパワーに圧倒され、終始「はい」としか答えられませんでした(苦笑)。拙い質問を連発する私の話を、渡邊さんは最後まで聞いて下さり、私の目を見て答えてくださいました。時には厳しいお言葉もいただきましたが、その分全力で取材に応じてくださっていると感じ、大変嬉しかったです。
在学時代の話を楽しそうに、誇らしげに語る渡邊さんを見て、私もこのような充実した大学生活を送りたいと思いました。
今回、大変お忙しいなか時間を作ってくださった渡邊さんとアバンティ広報の松岡さんにこの場を借りて感謝を申しあげたいと思います。

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