授業

2021.02.11

フィールドワークの成果を報告(特別テーマ実践科目)

担当教員:中川秀一、文責 岡本一真

12117時より、ZOOM上で成果報告会を行いました。報告会には、受講者のほか、前年度までの受講者、TAの趙ハイブンさん、ゲストとして埼玉県小鹿野町地域おこし協力隊で活動されている師岡謙一さんにお越し頂きました。報告は、小鹿野町に関する報告が3、鎌倉に関する報告1の計4本でした。

①小鹿野町における地域おこし協力隊の活動とその意義

全国で展開している「地域おこし協力隊」の制度概要と小鹿野町における活動内容や町の政策的対応を考察しました。専門家委員の先生方から次のようなコメントをいただきました。

宇佐川さん(以下、U):学生たちが考えた課題を議論し追究したい。

樋代さん(以下、H):他の地域から気軽に行ける場所をつくる活動にも期待できる。

②地域資源を活用した教育~大人の学校を中心に~

11月26日に小鹿野町を訪問し、埼玉県立小鹿野高校での高校魅力化・山村留学、宇佐川さんが進める大人の学校プロジェクトの調査をしました。高校魅力化には活動内容に制限があることや時間不足の課題があるため、大人の学校との連携によって秩父の地域資源を活用した教育プログラムを展開することを提案しました。

H:大人の学校は小鹿野町の地域の方がメインなのか?

→現時点では高校の授業のプログラムとしてある。今後は子どもから大人まで、地域外の方も取り入れる予定である。

H:小鹿野町の人口の層との関連性を出すべきである。また、価値の部分では困った事例といった現実的なものを組み込むとさらに良い。

→小鹿野町を知らない方への配慮が欠けていた。

U:考察の部分で、自分の経験・率直な考えを加えてもいいのではないか。

小鹿野町文化センター、2020年11月26日、センター職員撮影

③「地域資源を活用した教育~ジオパークを中心に~」

ジオパークの制度概要と地域指定及び秩父の選定理由を整理し、糸魚川ジオパークの事例との比較により、学習資源としての活用可能性を検討しました。その上で、秩父まるごとジオパーク推進協議会や小鹿野町化石館の取り組みでヒアリング調査しました。また、花崗岩質の巨大な岩盤のクライミングを地域資源として活用する師岡さんの活動を紹介し、ジオパークと結びつけて、大人の学校や高校魅力化で用いる学習資源とすることを提案しました。

U:化石館のスタッフさえ展示方法に問題意識を持っており、学生から意見は貴重である。

H:時間軸を明示し、説明にポイントを加えるなど、経過が分かりやすい報告にすべき。

二子山、2020年12月3日、撮影:田中美紀

④観光地鎌倉で取り組まれている新たな町おこしについて

鎌倉では月例会、ブレスト方式で様々な発案をし、プロジェクト化するイベント(カマコン)があります。文献調査(『鎌倉資本主義』プレジデント社、2018年)に基づく概要整理と月例会への参加、運営チームである面白法人カヤック様へのヒアリングによってその内容と意義を考察しました。

H:ホームページの引用ではなく、自分たちの言葉で表現して資料を活かす。

二子山 2020年12月3日 撮影:岡本一真

外部委員の先生方の貴重なコメントをしっかりと受け止め、次の機会に活かしたいと思います。また、調査にご協力いただいた方々のご厚意を認識し、今後もより深く研究して行きたいと思います。

外部専門家委員の先生方は次の方々でした。記して御礼申し上げます。

樋代佳一様(Office Y.HIdai代表)

宇佐川拓郎様(小鹿野町地域おこし協力隊)

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